公の群像 042 公務員になりたい(2) もう、なぐれました

試験会場は大盛況　今春１３人を新規採用した高知県須崎市。総務課長の中谷卓也（５２）が、昨年の対応を振り返ってぼやく。「もう、なぐれました。なんせ、人（受験者）が多かったですき」　公務員の採用試験は５～...

公の群像 043 公務員になりたい(3) 合格させてナンボ

実績がすべて　市町村職員の採用試験で、受験者１人に割く面接時間はせいぜい１５分かそこら。ほかにも適性検査やら集団討論やらで採用する側は“人物鑑定”に意を砕く。ただ、それでそろっていい人材を採れれば苦労...

公の群像 044 公務員になりたい(4) なるのが目的ですか

公務員学校の授業　昨年他界した前高知市長の松尾徹人は一時期、専門学校で公務員科の講師をしていたことがある。そこで若い受講生たちと接した体験から、こんなことを言っていたのを思い出す。　「何と言うか、志が...

公の群像 045 公務員になりたい(5) 地元勢がかからん？

筆記試験も難しい？　「合格請負人」となるべく面接対策も施す公務員学校の講師たち。中には明らかに公務員には不適格と思える受講生もいて悩ましいというが、ビジネスである以上、「君は向いてない。やめたら」も禁...

公の群像 046 公務員になりたい(6) よさこい、踊りたい

これも吸引力　赤坂美春、ただいま二十歳。今月から高知市職員の一員になった。実家は能登半島の中心都市、石川県七尾市にある。　なぜまた高知に？　なんでまた公務員に？　彼女は、こう答える―。　七尾には和倉温...

公の群像 047 公務員になりたい(7) 安定志向ですけど…

子どものためにも　「税務課希望。申込書には、そう書いたんですよ。ですけど本音は『それで受かるんやったら、別にどこでもええ』。税務課いうのは希望者が少ないと聞いてましたから、受けがええろうかと思うて…」...

公の群像 048 公務員になりたい(8) 人減らしのノルマ

減量の成果を示す数字　高知県内の市町村にも県外や地域外から人材（職員）がどんどん参入してくる時代。こうして“外部の血”が交じることに、どちらかと言えば議会よりも首長たちの方が前向きだが、そうせざるを得...

公の群像 049 公務員になりたい(9) 平均年齢は33歳！

若さあふれる職場　「そう聞かれても…」。高知県安芸郡田野町の総務課長、村上勝己（４２）が受け答えに窮した顔になっている。　「確かに４年前、３８歳で課長にはなりましたけど、自分がえらいわけではないですか...

公の群像 050 公務員になりたい(10) ｢人物重視｣ならば

辞令交付までくるには…　この春、高知市の人事係長に昇進した松本重喜（３９）は１年前の今ごろ、前任の係長とともに兵庫県の明石市役所にいた。いわゆる先進地視察。「向こうのやり方を実際に見てこい」という上司...

公の群像 051 公務員になりたい(11) “親の背中”を見て

初々しい“黒ずくめ集団”　起立、礼、着席―。　講師を演壇に迎えるたび、号令とともに、リクルートスーツで身を固めた“黒ずくめの集団”が背筋を伸ばす。居眠りする猛者もいるにはいるが、そこは新人。やはり、初...