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2024.01.09 08:49

高知県内の鉄道開業100年 須崎―日下を皮切りに西へ東へ

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開通直後の高知線を走る蒸気機関車(1920年代、佐川町内)

開通直後の高知線を走る蒸気機関車(1920年代、佐川町内)

 2024年は、県内で鉄道が走り始めて100年の節目だ。1924年3月30日、高知線(現土讃線)の須崎―日下間が開通し、11月に県都、高知市までつながった。35年には多度津―須崎間の土讃線が全通。県内の線路はその後も西へ東へと延び、陸の孤島といわれた地の大動脈となっていく。

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 土讃線は戦後の51年、窪川まで延伸。開業時から走り続けた蒸気機関車(SL)は、56年にディーゼル車が導入されてから次第に姿を消した。70年には中村線(窪川―中村)、74年に予土線(若井―北宇和島)が開通。予土線は今年3月1日で50周年となる。

 そして国鉄は87年にJRに分割・民営化され、中村線は土佐くろしお鉄道が継承。同社は97年に宿毛線(中村―宿毛)、2002年にごめん・なはり線(後免―奈半利)を開業した。

 奈半利町以東への延伸は実現していないが、阿佐海岸鉄道阿佐東線(阿波海南―甲浦)では21年に線路と道路の両方を走るDMV(デュアル・モード・ビークル)が導入され、東洋町や室戸市を運行。世界初の事例と話題を呼んだ。

 車社会への移行や沿線の人口減により、鉄道経営は厳しさを増している。それでも、免許のない学生や高齢者の足として、観光客やマニアを呼ぶ地域資源として、役割は小さくない。細る動脈にも熱い血が流れている。(新妻亮太)

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