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2023.06.25 12:20

移ろう暮らし、未来見つめて【特集】高知(ここ)に住まう(シリーズ最終回)

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 都市と地方の人口偏在や高齢化によって、高知県内の「住まい」が変容している。その現状を多面的に切り取り、これからのあり方を考えようと、本紙は昨年1月から今月24日まで、連載「高知(ここ)に住まう」を7部にわたって展開した。

◆高知(ここ)に住まう 連載一覧

 県都高知市の中心部で進むマンション建設。1970年代以降、開発ラッシュに沸いたニュータウンの今。共同作業がままならなくなった集落の実態。放置される空き家の急増―。

 暗い現実も多かった。一方、生活困窮者の住まいを支える人々がいて、暮らしを彩る「食」と「住」の豊かな関係も見えた。悩み多き終末の家々では、土佐弁の「満(み)てる」(死ぬ)が象徴する前向きな死生観も漂った。

 こうした課題に私たちはどう向き合い、希望ある暮らしをつなぐか。高知に住む意味とは―。シリーズの締めくくりに、各界で地域の住まいを見つめる識者4人に語ってもらった。
土地の個性こそユタカさ デザイナー・梅原真さん
死ぬことは生きること 医師・小笠原望さん
みんながデザイナーに 哲学者・内山節さん
集中から幸せな分散へ 建築家・隈研吾さん

 =シリーズおわり




《高知(ここ)に住まうダイジェスト》

第1部 県都マンション熱

2021年、高知市中心部で建設が進むマンション。高齢者らの「まちなか居住」の需要に応じてラッシュが起きた

第2部 ニュータウンは今

「夢のマイホームを」―。1970年代、熱気のこもる高知市の郊外団地の抽選会。家族連れらがかたずをのんで見守った

第3部 分析・集落調査

高知県が2021年度に実施した調査で、集落への愛着や誇りを「強く感じている」のは34・6%で、10年間で30・2ポイント減少した。一方、「現在の集落に住み続けたい」と回答した住民は7割で、10年前とほぼ同じだった

第4部 空き家という難題

長年放置された県内の空き家。突然、管理責任を突き付けられた男性は「こんな負担がのしかかるとは。楽になりたい」と嘆いた

第5部 「支える家」の風景

高知県営住宅の3階から外を眺める女性。両足の痛みで毎月病院に通う。「いつまでもつろ?」。高齢独居世帯が増えている

第6部 食と暮らしのカタチ

中土佐町に移住し、有機農業を営む家族。自然に沿う暮らしに豊かさを見いだし、少年は上半身裸で駆け回っていた

第7部 満てる日まで

住み慣れた四万十市のわが家で穏やかな時を過ごす女性。「家で仕舞(しま)いをつけたい」という願いを、家族と医師が支える

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