2023.05.03 20:55
UFO目撃談、四国・高知は本当に多いのか?地元紙の見解と、新聞記事を見たテレビマンの反応
サムネイルはUFOではありません。浦戸湾に浮かぶUFO型の遊覧船です(1983年撮影)
県民の「?」に答えるのが私たちの使命である―。そんな思いで真面目に地域のニュースを追いかけてきたからでしょうか、高知新聞社にはUFO目撃談にまつわる記事が約80本残っています。多いか少ないかは分かりませんが、某有名オカルト雑誌の関係者から「高知新聞ってUFO好きですよね」と言われたこともあるそうで…。
UFO関連記事が多いと評判?の高知新聞社。この看板、なぜ「む」が小さいんでしょうね?
■東京からテレビ取材がやって来た!
やって来たのは、フジテレビの「世界の何だコレ!?ミステリー」取材班ご一行。ゴールデンタイムの人気番組で、未確認動物UMAや超常現象を扱っています。今回の収録では、お笑いコンビ「ロッチ」のコカドケンタロウさんが四国のUFO情報を追いかけているとか。面白そうです!
東京からはるばる来てくださったのだから、失礼があってはいけません。この3月まで報道センター長を務めていたH田コンテンツ事業局次長が丁重にお迎えしました。
緊張した面持ちでマイクを付けてもらうH田局次長
さて、張り切って応接室に座ってもらったはいいものの…相手はミステリー探求番組を手掛ける海千山千のテレビマンと芸能人です。かたや高知新聞はごく真面目な地方紙。「なんだ、こんなもんしかないの」「ボツじゃん」と標準語で冷たくされる可能性も否定できない…。
ドキドキしながら、UFO関連の記事を地下の「新聞紙庫」とデータベースから探し出し、ご一行にお見せしました。
高知新聞社の地下室にある閲覧用の新聞紙庫。古い新聞が保存されています
テレビマンたちに見せたUFO記事。残っている記事のごく一部です
テレビマンSさん「たくさんありますねえ」
テレビマンAさん「これで全部?まだあるの?全部で80本?へえ~」
テレビマンたちはカジュアルに驚いてくれました。高知新聞メンバーはほっと一安心です。
■76年前のUFO報道
カメラの前で、コカドさんがH田局次長に質問を重ねます。
まずお見せしたのは、高知新聞紙上に初めて「空飛ぶ円盤」が登場した76年前の記事。1947年7月21日付のコラム、小社会です。
76年前の小社会。世界に空飛ぶ円盤の概念が登場したとされる日の約1ヶ月後に掲載されました
コカドさん「古いですねえ!すっごい。昔の新聞ってこんなんだったんだ~。読みにくいな」
H田「今より字が小さいですよね。ちなみに、その8日後に早速、現在の高知市介良でのUFO目撃談が載ってまして」
旧長岡郡介良村に「空飛ぶ円盤の目撃者が本県にも現れた!」と報じる1947年7月29日の記事
読者から提供を受けた写真の記事もお見せしました。
1978年7月21日「UFO?と遭遇」の見出しで読者から提供された写真を報じる記事
コカドさん「これ、めちゃくちゃ写ってますやん」
H田「写りすぎですねえ。まあ、見出しにクエスチョン(マーク)が付いてますけど」
コカドさん「ほんとだ、クエスチョン!…小さくない!?」
よく見たら、見出しに小さいクエスチョンマークが…
寒風山での目撃談もご紹介しました。
寒風山でUFOが撮影されたと報じる1990年6月6日の記事
コカドさん「(記事中で)間違いないって言ってる。コンピューターで画像処理した結果、間違いないって言ってる。しかも、全部の文字の上に『?』が付いてる」
H田「(苦笑)」
見出しの全ての文字にはてなマーク
H田「この記事、ニュース面のいちばんいい位置に載ってますからねえ」
コカドさん「バラエティーコーナーじゃないんですか!」
いろんな正統派ニュースとともに「1社」を飾るUFO記事
■高知にUFOは多い?地元紙としての見解は
たっぷり2時間いろんな話をして、ご一行は次の取材に行きました。皆さんをお見送りし、高知新聞メンバーもほっと一息です。
「介良事件」などの関連で高知県内のUFO特集が組まれることはたびたびありますが、新聞社として取材を受けるのは初めて。せっかくなのでH田局次長に受け止めを聞いてみました。
――緊張しましたか?
H田「緊張した~。硬かったかにゃあ。バラエティー番組やもんなあ、硬かったよなあ…」
――いやいや。むしろ「?」マークの使い方とか、真面目に指摘されてしまいましたね。焦りましたよ。
H田「昔の記事やき、オカルトブームとかの時代背景もあるかな。さすがに今はやらんねえ。報道機関やきね」
――実際のところ、四国や高知のUFO目撃情報は他県と比べて多いんでしょうか?
H田「うーん。当たり前やけどUFOが多いかは分からんなあ。けど、もし本当に高知で目撃談が多いとしたら…空が広いからかなあ」
――「空の広さ」が理由ですか。
H田「都会に比べて高いビルが少ないし、空は広いよなあ。あとは、空を見ゆう人も多い気がするなあ。ぼーっと飲みながらとか、考え事したりとか。根拠はないけど、感覚的にはそんなところかなあ」
――ああ。見てるかもしれませんね…いち県民として納得です。
◇ ◇
と、いうわけで。高いビルも娯楽も少ない四国の高知県ですが、「未知」との遭遇の機会は意外と多いのかもしれません。目撃談の正体がサーチライトや星、凧の場合も大いにありますが、空を見上げていろいろ発見しがちな県民性って悪くないような…テレビ局から取材を受けているうちに、そんな気がしてきた高知新聞社なのでした。
自慢のUFO記事を披露した取材風景
これからも高知新聞社は読者の皆さまの「?」に力の限りお答えしていきます。UFOに限らず何か見つけた時はぜひご連絡を。LINE窓口「なるほど!こうち取材班」が皆さんからの情報をお待ちしています!
(竹内悠理菜)
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