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2023.06.08 08:30

「よさこい、どこ発祥?」札幌市民に高知市民が突撃してみた ヨサコイ不思議発見!【再掲・YOSAKOIソーラン祭り開催中】

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 第32回YOSAKOIソーラン祭りが札幌市で始まりました。高知から応援の気持ちを込めて、2022年の記事を改めてお届けします。
※年齢など情報は取材当時のままです

出番を待つ踊り子さんにもご協力いただきました

出番を待つ踊り子さんにもご協力いただきました


 高知新聞のよさこい担当記者2人が、第31回YOSAKOIソーラン祭り(2022年6月8~12日・札幌市)を取材し、関係者の思いを聞いてきました! 全7回の連載でお届けします。を読む)
 
 札幌市で大いに盛り上がる市民や観光客を見ていると、高知県民としては「ひょっとして、よさこいは札幌生まれと思われているのでは」と気になります。そこで会場周辺にいる人たちに、3択クイズへの協力をお願いしてみました。
 
 よさこい発祥の地は、①北海道 ②名古屋 ③高知。さて、皆さんのお答えは?

よさこい祭り…1954年に高知市で始まった祭り。商店街を会場に、踊り子が「鳴子」を打ち鳴らしながら踊り進む。高知県内で最も経済波及効果がある催し。

YOSAKOIソーラン祭り…よさこい祭りを1991年に見た北海道大学の学生が感動。札幌でも、と動き翌年に始まった。参加者の規模は高知の2倍以上。全国各地によさこい系イベントが広がるきっかけとなった。
 
■【高知派】決まってるっしょ!即答者が続々

 YOSAKOIソーラン祭りは、札幌市中心部の「大通公園」がメイン会場。青々とした芝生と噴水がある市民の憩いの場です。演舞前の昼間、公園でのんびり過ごす市民の皆さんに声を掛けると、予想以上の人々が「高知!」と即答しました

「飛び入り参加したくて鳴子持ってきたんだけど、今年はできないんだってね~」と話す女性

「飛び入り参加したくて鳴子持ってきたんだけど、今年はできないんだってね~」と話す女性

★「高知から来たの⁉ そうか、高知はよさこいの発祥だもんね。長谷川岳が高知のよさこいを見て札幌でやり始めたのは有名な話だもん」=ベンチで友人3人とお話ししていた江別市の女性(78)

★「発祥は高知なんですよね。昨日ちょうど会社の人に、『ヨサコイソーランは何の目的で行うんですか』と聞いて教えてもらいました。それまでは、北海道のお祭りかと」=近くで働くミャンマー出身の女性(27)

近くで働く女性は「高知です!」と即答してくれました

近くで働く女性は「高知です!」と即答してくれました

★「高知が本場でしょ。もちろん知ってるよ! 横浜でもやってるしね。やっと開催できてよかった。ところで、よさこいってどういう意味?」=大型ビジョンの映像を眺めていた会社役員の男性(60)。神奈川県から出張中
 
★「高知! 高知! ヨサコイソーランは運動会で踊ったけど、高知のお祭りってどっかで聞いたことある」=公園で遊んでいた市内の小学6年生
 
 ビジネスマンから子どもまで、皆さんが「高知でしょ!」と明るく答え、快くシールを貼ってくれました。北海道の人々は、フレンドリーでした。

■【北海道派】違うの? 考えたことなかった…

 YOSAKOIソーランは今年で31回目。地元にすっかり定着しており「北海道」派も続々。「えっ、北海道じゃないの」という反応もありました

地元高校生も快くシールを貼ってくれました

地元高校生も快くシールを貼ってくれました

★「北海道でしょ。え、高知! 知らなかった。ここ(札幌)でしか踊ってるの見たことないから。YOSAKOIって言えば、サークルとかで大学生が踊るお祭りってイメージですかね」=帰宅中の高校3年生男子

★「え~、考えたことない。どこだろ。北海道ですかね…。へー、高知。じゃあ、なんで北海道でやってんだ?」
=ベンチで同僚とランチ中の女性(21)

★「こっちで流行しているし、北海道じゃないの?」「うーん。僕は名古屋出身なんで、名古屋に貼りたいところですが」=昼下がりに缶ビールで乾杯していた30代男性2人

 
大通公園は市民の憩いの場所。もちろんYOSAKOI関係者以外の方もたくさん通ります

大通公園は市民の憩いの場所。もちろんYOSAKOI関係者以外の方もたくさん通ります

YOSAKOIへの興味が薄い皆さんは、「ここでやってるのに、なぜ聞くの」と言わんばかりの反応でした。そりゃそうだ…と取材班も納得。皆さん総じてカラッとした反応で、「高知で踊ったら暑いでしょ」「踊りの感じ違うの?」。朗らかに質問を返してくれる人もいました。

■よさこいファンは? 踊り子さんは?
 
 YOSAKOIソーランに関係が深い人たちの回答はどんな感じでしょうか。出番を待っていた踊り子さんと、観客の皆さんにも質問してみました

★「そりゃあ高知でしょ! みんな知ってるよ。(この会場には)家が近いから毎年必ず来てる。大好きだもん。私が来なかったらよさこい始まらないっしょ」=新琴似会場で友人と観覧していた女性(81)

道庁赤れんが会場で本場高知の踊りを披露した「とらっくよさこい」

道庁赤れんが会場で本場高知の踊りを披露した「とらっくよさこい」

★「もちろん高知。ずっと昔からよさこいのファンなので知ってますよ。セントラル、すごかったですもんね。高知のよさこいは振りがそろってて全体的にきれいだなって。こっち(ソーラン)は思わず踊りたくなる迫力がある」=道庁赤れんが会場で「とらっくよさこい」の演舞を見ていた女性(67)

★「高知だと思います。チームに入って知りました。1人の大学生が(よさこいソーランを)広めたのがきっかけだって」=酪農学園大学2年の男性踊り子

★「大学生になったノリと勢いでヨサコイサークルに入りました! 詳しいことは分からないけど、北海道でやってるから北海道なんじゃないですか?」=ベンチでトウモロコシを食べていた大学1年生の踊り子男性


「北海道じゃないんすか!?」と驚く大学生。お話できてうれしかったです!

「北海道じゃないんすか!?」と驚く大学生。お話できてうれしかったです!

「高知ですよね。高知でも踊ってみたいけど、由緒ある伝統って感じがあって気が引けます…」=東京の大学3年の踊り子女性

 一定期間YOSAKOIに関わった人からは、「チームで教えてもらった」という回答が多くありました。また、年齢が高くなるにつれてご存じの方も増えるようです。


■街の皆さんは?

 祭り会場から少し離れ、街の皆さんにも聞いてみました

★「てっきり北海道のイベントかと…。興味もあまりないし、見に行ったことはない。近くでやってるから仕事帰りにのぞいたりはしますけどね。高知なんですね、全く知らなかった」=公園近くのホテルのフロントの男性(35)

★「知ってるよ? 高知が本場だもんね~。高知でよさこい見て感動した大学生が始めたってのは有名な話だと思うんだけどね」=二条市場ですし屋を営む男性(67)

繁華街にも「FUNKY!すすきの会場」があります

繁華街にも「FUNKY!すすきの会場」があります

★「よさこい見に来たの? 高知からわざわざ? 札幌のよさこいは有名だからね。えっ、高知発祥なの? うそでしょ?」「俺は知ってたよ。常識じゃないの」「高知か~。確かサバが有名だよね。行ってみたいな」=すすきのにある居酒屋の女性店員さんと、男性常連客2人

 通りを1本外れると、近くでYOSAKOIをやっているとは思えない日常が広がり、知っている人も知らない人も入り乱れます。それにしても高知を代表する魚でカツオでなく、サバが出てくるとは渋い。いつかぜひ「清水さば」を食べに来ていただきたいものです。

■【結果は…】約6割が高知と回答! 取材班の予想を上回りました

 
約6割が「高知」と回答してくれました

約6割が「高知」と回答してくれました

41人中24人が正答し、全体の6割弱を占めました。北海道は16人でした。

 実は取材班は「7割くらいの人が札幌と答えるのでは」と予想していましたが、実際には「高知が発祥」と答えた人が過半数という結果に。会場近くで聞いたことも関係があるかもしれませんが、県民としてはうれしい驚きでした。
 
 ご協力くださった皆さん、ありがとうございました!
(企画・構成=竹内悠理菜、浜田悠伽)

連載・第1回 ソーランの高知リスペクトがすごい ヨサコイ不思議発見!①
連載・第2回 「札幌の鳴子は鳴らない」と侮るなかれ ヨサコイ不思議発見!➁
連載・第3回 高知と札幌 なぜここまで違う? ヨサコイ不思議発見!➂
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連載・第6回 高知の競演場連合会がソーランを語る ヨサコイ不思議発見!⑥
連載・第7回=終 初めてソーランを見た高知新聞記者が意外だったこと ヨサコイ不思議発見!⑦

第70回よさこい祭りの出場全チームを紹介しています。写真は随時追加中!

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