2024.04.12 08:30
大月町の沿岸集落、能登地震受け孤立に危機感「最悪、忘れられる…」 高知県
大月町柏島で行われた防災訓練。炊き出しのほか、テントの設営・宿泊訓練も行った(3月30日、柏島地区防災活動センター)
孤立集落でいかに生き延びるか―。能登半島地震を受け、津波などで道路が寸断される恐れが高い高知県大月町の沿岸集落が、危機感を強めている。町の食料備蓄や指定避難所があるのは全て内陸部。全36地区中、半数が点在する沿岸部は救助の遅れや物資不足が想定される。このため、沿岸の12地区長がこのほど自主的に集まり、課題を共有した。地区で食料の備蓄を始めたり、飲料水確保へ古井戸の整備を計画したりする動きも出ている。
リアス海岸特有の深い入り江を持つ同町。3月末時点で人口の46%にあたる2018人が沿岸18地区で暮らす。宝永地震(1707年)の被害を土佐藩士が記した「谷陵記」には、…