観光馬車馬「由美子」がデビュー　土佐清水市

2024.04.10 05:00

観光馬車馬「由美子」がデビュー　土佐清水市

高知新聞社

桜満開の唐人駄場園地で子どもたちを馬車に乗せて進む「由美子」（土佐清水市松尾）

　土佐清水(とさしみず市(し松尾(まつお)の唐人(とうじん)駄(だ)場(ば)園地(えんち)で４月(がつ)２日(にち)、馬(うま)の養老(ようろう)所(じょ)「あしずりダディー牧場(ぼくじょう)」の所有(しょゆう)馬(ば)「由美子(ゆみこ)」が馬車(ばしゃ)を引(ひ)っ張(ぱ)る初(はつ)のイベントが行(おこな)われました。満開(まんかい)の桜(さくら)の下(した)、馬車(ばしゃ)は園地(えんち)をゆらり、ゴトゴト進(すす)み、幼稚(ようち)園児(えんじ)らを喜(よろこ)ばせました。

　あしずりダディー牧場(ぼくじょう)には引退(いんたい)した競走馬(きょうそうば)など１４頭(とう)が暮(く)らし、馬(うま)を通(つう)じた体験(たいけん)型(がた)観光(かんこう)を計画(けいかく)しています。

　ブルトン種(しゅ)の由美子(ゆみこ)は、体(たい)高(こう)約(やく)２メートル、体重(たいじゅう)約(やく)９００キロの１２歳(さい)。大月(おおつき)町(ちょう)で食用(しょくよう)として飼育(しいく)されていたところ、牧場(ぼくじょう)を経営(けいえい)するＮＰＯ法人(ほうじん)「あしずりダディー牧場(ぼくじょう)命(いのち)の会(かい)」の代表(だいひょう)理事(りじ)、宮崎栄美さん（６５）がクラウドファンディングを活用(かつよう)し購入(こうにゅう)しました。

　宮崎さんは「土佐清水(とさしみず)のために貢献(こうけん)させたい。観光(かんこう)馬車(ばしゃ)なら、この子(こ)が生(い)きていける」と考(かんが)え、２０２０年(ねん)１月(がつ)からの１年(ねん)半(はん)、北海道(ほっかいどう)幕別(まくべつ)町(ちょう)で馬車(ばしゃ)を引(ひ)く調教(ちょうきょう)を受(う)けさせました。由美子(ゆみこ)は脚(あし)のけがで一時(いちじ)療養(りょうよう)を余儀(よぎ)なくされましたが、２０２２年(ねん)春(はる)、再(ふたた)び歩(ある)けるようになりました。

　お披露目(ひろめ)となったこの日(ひ)、由美子(ゆみこ)は午前(ごぜん)中(ちゅう)から元気(げんき)いっぱい。しみず幼稚園(ようちえん)の園児(えんじ)や市(し)関係者(かんけいしゃ)ら約(やく)１００人(にん)を馬車(ばしゃ)に乗(の)せ、園内(えんない)をぐるりと周回(しゅうかい)すると、「気持(きも)ちいい」「最高(さいこう)やねえ」と歓声(かんせい)が上(あ)がっていました。

　宮崎さんは「事故(じこ)なく安全(あんぜん)に終(お)わってほっとした。お待(ま)たせしていた観光(かんこう)馬車(ばしゃ)としての第(だい)一歩(いっぽ)が踏(ふ)み出(だ)せた」とにっこり。「これから土佐清水(とさしみず)のマスコットとして、観光(かんこう)資源(しげん)になるような取(と)り組(く)みにつなげたい」と話(はな)していました。

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