「トルコのゼーラおばあさん、メッカへ行く」

2024.02.09 05:00

「トルコのゼーラおばあさん、メッカへ行く」

高知新聞社

イスラームの世界(せかい)へ会(あ)いに
　ゼーラおばあさんは、トルコのヤヌック村(むら)で大(だい)家族(かぞく)と暮(く)らしています。木々(きぎ)の緑(みどり)の豊(ゆた)かな村(むら)で、庭(にわ)のむこうに広(ひろ)がる菜園(さいえん)ではトウモロコシや豆(まめ)を育(そだ)て、牛(うし)も飼(か)っています。友人(ゆうじん)の誘(さそ)いで娘(むすめ)と村(むら)を訪(おとず)れた作者(さくしゃ)の新藤()さんは、こどもたちが仲良(なかよ)くなったことで、たびたびおばあさんの家(いえ)を訪(おとず)れることになりました。いつもこどもの走(はし)り回(まわ)る庭(にわ)に大(おお)きなテーブルをだして、お茶(ちゃ)やおかしでもてなしてくれます。

　ある時(とき)、おばあさんから、メッカにいったのよ、と聞(き)いた新藤()さんは興味(きょうみ)深々(しんしん)。メッカへの巡礼(じゅんれい)の話(はなし)をききはじめます。メッカはイスラーム教(きょう)の聖地(せいち)。イスラーム教徒(きょうと)にとって大切(たいせつ)な地(ち)です。イスラーム教(きょう)のこと、巡礼(じゅんれい)のこと、トルコのこと…。美(うつく)しいつる草(くさ)や幾何学(きかがく)文様(もんよう)いっぱいの絵(え)の中(なか)にいるおばあさんの姿(すがた)を見(み)ていると、すぐそばで語(かた)ってくれているような気持(きもち)になりました。（ＮＰＯ法人(ほうじん)高知(こうち)こどもの図書館(としょかん)　辻()恵子()）

「トルコのゼーラおばあさん、メッカにいく」　新藤悦子／文　牡丹靖佳／絵　福音館書店　小学校中学年以上

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