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2023.09.15 05:00

「なんにもおきないまほうのいちにち」

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いいかげん、ゲームをやめたらどう?
 ぼくは、かあさんにゲーム()をとりあげられた。こっそりとりかえしたけれど、(もり)のぬまをわたっている(とき)に、(みず)(なか)()としてしまった。

 ゲームなしでどうする? したいことなんて、ゲームのほかに(なん)にもないのに。

 その(とき)()(まえ)にカタツムリのぎょうれつ。「そっちになにかおもしろいものあるの?」ときくと「うんあるよ」とカタツムリがこたえた。山道(やまみち)(ある)くと、キノコのにおいがして、きらきらかがやく地面(じめん)やシャワーのような太陽(たいよう)(ひかり)があった。そして、ぼくは()(のぼ)ったり、(みず)たまりにとびこんだり、すべすべひかる(いし)(なか)のきらきらした世界(せかい)をのぞいたり、(むし)小鳥(ことり)()つけたり…。こんな(たの)しいことを、どうして(いま)までしてこなかったんだろう?

 たいくつな(とき)にこそ、いろいろなものが、まほうのように()えてくるのかもしれませんね。(NPO法人(ほうじん)高知(こうち)こどもの図書館(としょかん) 岸野()昌子()

「なんにもおきないまほうのいちにち」 ベアトリーチェ・アレマーニャ/作 関口 英子/訳 ポリフォニープレス 小学校低学年以上

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