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2023.08.30 08:00

小社会 嫌がらせ

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 先週末、四万十市の海岸を歩くと、早朝から多くのサーファーでにぎわっていた。雄大な海原を背に波乗り。絵に描いたような光景だった。

 もっとも砂浜にはたくさんのごみ。この時季は県内に限らず、各地とも台風などで海が荒れ、海岸に次々とごみが打ち上げられる。それ自体は仕方がないが、人工物のプラスチック容器などはどうしても目立つ。

 拾い上げると、中国語やハングルのラベルが多いのはいまや驚く話でもないだろう。九州や沖縄などではその回収や処分が大きな問題になってきた。「世界は海でつながっている」「気を付けなければ」と痛感させられる。

 東京電力福島第1原発の処理水放出を巡り、中国が反発している。国内でも批判が多いのだから、海の向こうからの訴えは分からないわけではない。ただそれでも、いまの中国の人々の動きには理解できないものがある。放出開始後、日本へ理不尽な電話攻勢を続けている。

 福島県内外の店や会社などに何度も電話をかけ、「ばか」「死ね」と罵声を浴びせることも。電話のあるじたちは日本政府へのささやかな抗議のつもりだろうが、現状は関係のない人々への悪質な嫌がらせになっている。

 中国政府は日本からの水産物輸入も禁止した。処理水と海洋ごみでは問題の質が違うが、日本の海岸で見かけるごみの出どころを思うと複雑な気分になる。海を挟んだ両国がこれでは海の保全は望めない。

高知のニュース 小社会

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