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2023.05.25 12:00

バイカオウレンに亡き母の面影 「らんまん」万太郎が愛する故郷佐川の花 高知新聞記事を特集

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バイカオウレンの群落(高知県佐川町)

バイカオウレンの群落(高知県佐川町)



 朝ドラ「らんまん」39話では、寿恵子(浜辺美波)が働く和菓子店「白梅堂」の店先で、万太郎(神木隆之介)が植物図をさらさらと描いて見せました。

 寿恵子が万太郎に披露したのは、ボタンの葉を模した生菓子です。万太郎が感心したのは、ボタンの葉の再現の見事さでした。つやつやで、大らかなギザギザがあり、先が三つに分かれている。そのボタンの葉を特徴を見事に捉えていたからです。

 万太郎は「白梅堂」職人の文太(池内万作)の腕をほめます。そして、ボタンの葉のほかにも和菓子にふさわしい葉があるとして、ツボスミレやドクダミの葉を紙に描きました。そして万太郎は言うのです。

 「いちばんわしが大好きながは、ボタンの葉と同じく、ギザギザして先が割れちゅうがじゃけど、この葉は五葉がひとところから出ちゅがです」

バイカオウレンの葉は五葉で常緑

バイカオウレンの葉は五葉で常緑

 それは故郷の生家そばにあるバイカオウレンでした。その常緑の植物の可憐な美しさを、万太郎は寿恵子にとうとうと語ります。そして植物学を志すきっかけとなったのは、この花の名前を知りたいと思ったことからだと、寿恵子に告げます。バイカオウレンは万太郎の母ヒサ(広末涼子)がこよなく愛した花でした。万太郎に亡き母への思いが込み上げます。

高知県立牧野植物園パンフレット表紙 (同園提供)

高知県立牧野植物園パンフレット表紙 (同園提供)

 牧野富太郎博士もまた、このバイカオウレンを生涯愛し続けました。牧野博士が亡くなった後、高知市に高知県立牧野植物園がオープンしました。牧野植物園がシンボルマークとしているのは、このバイカオウレンの葉なのです。今も博士の故郷である高知県佐川町をはじめとして県内各地で、このバイカオウレンの花を見ることができます。早春の花です。これまで高知新聞に掲載したバイカオウレンをご覧ください。(竹内 一)

牧野博士が愛したバイカオウレン―ふるさとの花ごよみ(1)

「この花の名前が知りたい!」朝ドラ「らんまん」に登場 バイカオウレンを集めました
 
「らんまん」をもっと深く、もっと楽しく! 牧野富太郎博士の特設サイトはこちら!

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