2023.05.11 08:37
圧入技術を世界にアピール 技研の情報発信基地が完成 高知県香南市 5/16から見学受け入れ
圧入機などを展示している技研製作所の情報発信施設「RED HILL 1967」(香南市赤岡町大東)
技研の高知第3工場の隣に、屋外の実証展示場(約4600平方メートル)と、歴代のサイレントパイラーと世界の杭(くい)打ち機など50台を展示したミュージアム(約2400平方メートル)、シアター併設の研究棟(約900平方メートル)を整備した。ミュージアムと研究棟は鋼矢板を地面に打ち込んだ、世界初の構造だという。総事業費16億3700万円。
サイレントパイラーは杭を無振動・無騒音で地中に押し込む圧入機で、2022年末までに3806台を製造。国内外の災害工事や堤防・護岸改修などで使われている。ただ、新しい技術のため製品アピールが難しい面もあり、発信基地を通じて外国企業などへの売り込みを強める。
セレモニーで同社の北村精男会長は「圧入技術を知ってもらうため、『百聞は一見にしかず』の施設を造った。これからも新しい技術を生み出していきたい」とあいさつ。浜田省司知事が「高知の誇る圧入技術が世界に発信されることを期待する」と祝辞を述べた。
発信基地は修学旅行や防災学習などへの活用も見込んでいる。16日から一般の見学(要予約)を無料で受け入れる。(大山泰志)