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2023.02.11 08:36

オリーブを田野の特産品に…高知市の宮崎さん栽培中、事業化目指す フルーティーなオイル4リットル抽出成功

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宮崎玄教さんがオリーブの苗木を植えて7年。昨年初めて全部の木に花が咲いた(写真はいずれも田野町)

宮崎玄教さんがオリーブの苗木を植えて7年。昨年初めて全部の木に花が咲いた(写真はいずれも田野町)


 本県では珍しいオリーブ栽培が田野町で行われている。高知市の男性が町内に所有する家の庭に植えた木24本が実を付け、昨年12月には約4リットルのオリーブオイルを抽出。「今後は収量を増やし、地域おこしにつなげたい」と事業化を見据え意欲満々だ。

 測量会社などを営んでいた宮崎玄教(つねのり)さん(72)は、仕事で度々同町を訪れていた。売りに出ていた安芸森林管理署の庭付き官舎が気に入り購入。「何か実のなる木を庭に植えてみたい」と2016年、オリーブ栽培で知られる香川県の小豆島から苗木を仕入れた。

イタリアから取り寄せた搾油機で4リットルのオイルを抽出した

イタリアから取り寄せた搾油機で4リットルのオイルを抽出した

収穫したオリーブの実

収穫したオリーブの実

 オリーブは6月ごろに花を咲かせ、10~11月に実を付ける。ただ、安芸農業振興センターによると、開花期に雨に当たると落花するため、雨の多い本県は栽培に適さない。宮崎さんも「実がならざっても、木陰でビールが飲めたらえいわ」と気長に成長を見守ってきた。

 土壌が合っていたのか、次第に花を咲かせる木が増え、実もなるように。昨年は全24本に花が咲き、約40キロの実を収穫した。

 オリーブオイルの製造販売を目指す宮崎さんは、国の事業再構築補助金約400万円を得て、昨年12月には本場イタリア製の搾油機を購入。抽出したオイルは「フルーティーで、それはそれはおいしかった」と感動する味わいで、知人らにも配って喜ばれたという。

 オイルを販売するため、保健所の営業許可を取得。今後、人工授粉機を導入するとともに、栽培本数も増やして、4、5年先には利益を出す計画だ。ふるさと納税返礼品への採用も目指している宮崎さんは「これから5年間は全力投球し、『オリーブは田野の特産品』と認知されるようにしたい」と夢を描いている。(植村慎一郎)

高知のニュース 田野町 農業

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