2023.01.14 08:35
〈天もりそば〉香り高くモチモチ―ほっこり味めぐり(11)松明庵（高知市春野町内ノ谷）
地元に密着する記者が、身近な名店と名物料理を紹介します。
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高知競馬場の近く。幹線道路を少し入った場所に、のぼり旗と「十割そば」の看板が見える。誘われるまま進むと竹林を背に、木造平屋の「松明（しょうみょう）庵」があった。店主の長崎博明さんが毎朝打つ香り高いそばが評判。常連客は「温かいそばもあるけど、冬でも香りを感じるもりしか食べん」と言い切る。
外には干し柿がつるされ、大きな梁（はり）のある店内は窓から差し込む光にあふれている。神棚があり掛け軸があり、古めかしいたんすがあり。ほっこり落ち着く空間だ。
人気の天もりを注文した。撮影用にカメラを構えると、妻の照代さんが「写真もいいけど伸びんうちに、ね」。
慌ててすすれば、そばの香りがふんわり。つなぎを使っていないのに食感はモチモチ。薬味に添えているのは、夫妻が育てている辛味大根のおろし。そばの香りを消さず、ぴりりとした刺激を楽しめる。
「そばつゆが脂っこくならんように」と、天つゆも出す。天ぷらの野菜は、県内あちこちの直販所で仕入れており、この日はエビにつぼみ菜（子持ち高菜）とムラサキイモなど。からっと揚げられサクサク。エビもプリプリ、うまいうまい。箸が止まらない。
博明さんは、かつて市内でレストランや喫茶店を経営。２０年ほど前に、そば打ちが趣味の知人に十割そばを振る舞ってもらい、その香りに衝撃を受けた。
本を読み、そば打ち仲間と腕を磨いた。喫茶店で提供を始めると評判に。実家を改装し、２０１０年に今の店を始めた。「まともに打てるようになるのに５年。今も毎日が修業で、まだまだ道の途中」という。
そば湯でしめると、もう満腹。温泉にゆっくり漬かったような満足感を味わえた。（報道部・川田樹希）
【メモ】天もりそばは１６００円。水曜定休。営業は午前１１時～午後２時（売り切れ次第終了）。高知市春野町内ノ谷７４１。電話０８８・８４１・１２１１。
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人気の天もりそば。県外から食べに来る人もいる
外には干し柿がつるされ、大きな梁（はり）のある店内は窓から差し込む光にあふれている。神棚があり掛け軸があり、古めかしいたんすがあり。ほっこり落ち着く空間だ。
人気の天もりを注文した。撮影用にカメラを構えると、妻の照代さんが「写真もいいけど伸びんうちに、ね」。
慌ててすすれば、そばの香りがふんわり。つなぎを使っていないのに食感はモチモチ。薬味に添えているのは、夫妻が育てている辛味大根のおろし。そばの香りを消さず、ぴりりとした刺激を楽しめる。
「そばつゆが脂っこくならんように」と、天つゆも出す。天ぷらの野菜は、県内あちこちの直販所で仕入れており、この日はエビにつぼみ菜（子持ち高菜）とムラサキイモなど。からっと揚げられサクサク。エビもプリプリ、うまいうまい。箸が止まらない。
実家を改装した店内は、ほっとする雰囲気
本を読み、そば打ち仲間と腕を磨いた。喫茶店で提供を始めると評判に。実家を改装し、２０１０年に今の店を始めた。「まともに打てるようになるのに５年。今も毎日が修業で、まだまだ道の途中」という。
そば湯でしめると、もう満腹。温泉にゆっくり漬かったような満足感を味わえた。（報道部・川田樹希）
【メモ】天もりそばは１６００円。水曜定休。営業は午前１１時～午後２時（売り切れ次第終了）。高知市春野町内ノ谷７４１。電話０８８・８４１・１２１１。
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