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2023.01.06 08:00

小社会 芦毛のイブキ

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 イブキライズアップ。高知競馬の「恩馬」と言える1頭だ。中央競馬から転入した時は重い故障馬だったが高知で回復して18連勝。一発のムチも受けず、斧(おの)が地面をたたくような豪快な走り。

 高知競馬は赤字がかさみ、廃止の瀬戸際で揺れていた。関係者はこの芦毛(あしげ)に夢を乗せる。貧しい競馬場にこんな魅力的な、強い馬が現れたのだ。イブキ登場の日は客が詰めかけた。

 2003年、イブキは中央競馬との交流全国レースに遠征。1着賞金3千万円で、3コーナーを2着で入ってきた勝負根性は見ていて胸をつかれた。しかし不向きな短距離で終盤6着に沈む。レース後の騎乗騎手。「1着だけ狙った。中央競馬でリストラされて、戦力外と言われた馬で、いつつぶれるか分からない競馬場から来た馬で。末端の意地だ」

 帰郷したイブキは別の全国大会の機会を待つが、レース中に骨折。3本脚でふらふらになり、調教師の妻の待ちわびる馬小屋に戻ってきて、涙をためて立てなくなった。

 あの激闘から今年20年。その後、全国ブームの人気馬や強い馬が現れて運営を支え、ナイターやネット戦略を実らせた高知は、いまや屈指の売り上げを誇る地方競馬の星だ。

 年末の知事賞。1着賞金はイブキ時代の10倍強、2千万円になった。ライトが照らし拍手の沸く中、3歳馬ガルボマンボが抜けてきた。末端競馬の「大逆転劇」は、あの美しい白馬に始まったと思っている。


1月6日のこよみ。
旧暦の12月15日に当たります。きのえ ね 一白 友引。
日の出は7時11分、日の入りは17時12分。
月の出は16時23分、月の入りは6時40分、月齢は13.7です。
潮は大潮で、満潮は高知港標準で6時27分、潮位154センチと、17時11分、潮位156センチです。
干潮は11時47分、潮位87センチです。

1月7日のこよみ。
旧暦の12月16日に当たります。きのと うし 二黒 先負。
日の出は7時11分、日の入りは17時13分。
月の出は17時18分、月の入りは7時30分、月齢は14.7です。
潮は大潮で、干潮は高知港標準で0時06分、潮位-5センチと、12時19分、潮位83センチです。
満潮は6時58分、潮位156センチと、17時46分、潮位159センチです。

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