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2023.01.06 08:31

牧野博士が幼少期に歩いた道...有志が整備し復活 高知県佐川町、ツアー開催やマップ作成も

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佐川さとやま遊友会が再整備した、幼少期の牧野富太郎博士が歩いたとされる山道(写真はいずれも佐川町内)

佐川さとやま遊友会が再整備した、幼少期の牧野富太郎博士が歩いたとされる山道(写真はいずれも佐川町内)

 佐川町出身の植物学者、牧野富太郎博士が幼少期に歩いたとされる道が復活した。同町の有志が倒木などで荒廃していた山越えの2ルートを整備。博士をモデルにしたNHK連続テレビ小説「らんまん」の今春放送開始も見越して、マップ作成などを進めている。

 2ルートはいずれもかつての生活道。牧野博士の生家跡(現牧野富太郎ふるさと館)がある同町甲の西谷地区から岡崎地区へ抜ける約600メートルと、同地区の南にある室原地区と鳥ノ巣地区を結ぶ約1100メートル。西谷―岡崎ルートでは多様なシダ類、室原―鳥ノ巣ルートではヒメノボタンなどの草花を楽しめる。

 10年ほど前、県立牧野植物園(高知市)のアドバイザー、稲垣典年さん(82)らが町内にある牧野博士ゆかりの道を、著書や植物採集の記録も参考に調査し、〝聖地〟を歩く道として整備を提唱。牧野公園(同町甲)とともに道も再整備する計画があったが、人手不足などで進まなかったという。

山道の整備作業(佐川さとやま遊友会提供)

山道の整備作業(佐川さとやま遊友会提供)

 今回整備したのは、かつて提唱された道のうちの2ルート。ともに、牧野博士が幼少期に多くの植物を採集・観察した道とされる。らんまん放送決定が追い風になり、有志が昨年8月、佐川さとやま遊友会(吉村典宏会長)を結成。町の補助金も受けて昨年10月下旬から1カ月ほどかけ、道の草刈りや倒木の撤去、朽ちた木の橋を交換するなどした。

 今後も草刈りなどの作業を続け、今年2月には同町の観光博覧会「わんさかわっしょい体験博」の中で、稲垣さんが案内するツアーも開催予定。ベンチやトイレの設置、ガイド養成なども検討中で、吉村会長は「多くの人たちに、牧野博士が実際に見た山を体感してほしい」と話している。(楠瀬健太)

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