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2022.12.22 08:38

高知県内初 宿毛の病院に遠隔診療車 機器持参の負担軽減

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大井田病院が導入したオンライン診療車の車内。モニターに医師や電子カルテが表示される(写真はいずれも宿毛市希望ケ丘の宿毛市役所)

大井田病院が導入したオンライン診療車の車内。モニターに医師や電子カルテが表示される(写真はいずれも宿毛市希望ケ丘の宿毛市役所)

 中山間など医療機関へのアクセスが難しい地域での診療環境確保に向け、宿毛市中央8丁目の大井田病院は、医療機器を搭載したオンライン診療車を県内で初めて導入した。田中公章院長(51)は「気軽に健康相談や診療が受けられる〝移動保健室〟を目指す」と話している。

 同病院は昨年6月、タブレット端末を使ったオンライン診療を始め、多い時には月70件程度の遠隔診療を実施。ただ、検査に使う機器などは看護師らが持参する必要があり、準備に要する負担の大きさが課題となっていた。

診療車は狭い道の運転も想定し、軽自動車のキャンピングカーを改造した

診療車は狭い道の運転も想定し、軽自動車のキャンピングカーを改造した

 狭い道を想定して軽自動車ベースとした診療車には、心電計や遠隔聴診器、エコーなど8種の医療機器を常備。医師と電子カルテがモニターに表示され、同席する看護師や保健師が医師の指示に沿ってエコーや聴診などに当たる。また、市内の調剤薬局とも連携して服薬指導も行うという。

 同病院は26日にも診療車の運用を始める予定。田中院長は、新型コロナウイルス禍で通院が減った患者の持病悪化例も挙げ「医療の中断は深刻な問題。この車も活用し、将来的に医師が減ったとしても患者が診療を受け続けられる地域にしていきたい」と話していた。

 導入費用の一部を補助した県は今後、同様の診療車の導入を各自治体に提案していく方針。(坂本出)

高知のニュース 宿毛市 医療・健康

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