2022.11.21 08:34
牛鬼に花取り踊り・・・四万十町小野で秋祭り、大勢の見物客が見守る
四万十川の河原から戻ったみこし(写真はいずれも四万十町小野)
高知県高岡郡四万十町小野で20日、曽我神社と八坂神社の秋祭りが行われ、みこしの御神幸(おなばれ)や町無形民俗文化財の花取り踊りなどが奉納された。
小野は十和地域の山里。秋祭りは1970年代に結成された「若鬼会」のメンバーを中心に、近隣に暮らす出身者も加わって継承されている。
見どころの一つは、江戸時代に愛媛の宇和島から伝わったとされる牛鬼。本来は両神社が並び立つ境内から坂を下り、四万十川の河原に出てみこしと居並ぶ。ただ今回、祭り直前になって骨組みに傷みが見つかり、境内に静かに置かれる形で披露された。
担がれることなく境内に置かれた牛鬼
十和地域ではかつて十川、昭和地区などでも牛鬼が練る光景が見られたが、後継者不足で減少。五ツ鹿踊りなどが奉納される地吉地区でも3年ほど前に出せなくなり、今も牛鬼が担がれるのは小野、古城の2地区だけとなっている。(小林司)