2022.11.19 08:29
「男らしさ」の呪縛解こう 生きづらさ、相談続々 ソーレ(高知市)専用窓口20年―11/19「国際男性デー」
11月19日は「国際男性デー」。男性の健康や幸福に目を向け、ジェンダー(社会的性差)平等について考える日で、1999年にトリニダード・トバゴで始まり、世界に広がったとされる。「男らしさ」「女らしさ」など、社会的につくられた性別によるイメージや役割分担が、生きづらさにつながっていないか。県内の事例などから考える。
こうち男女共同参画センター「ソーレ」の男性相談窓口が開設から20年を迎えた。同センターでは相談のほか、「男らしさ」などに関する書籍の貸し出しも行う(写真はいずれも高知市旭町3丁目)
「心の居場所に」拡充も検討
男性の生きづらさや悩みについて相談を受け付ける「男性専用窓口」が、高知市の男女共同参画センター「ソーレ」に開設されて今年で20年を迎えた。2021年度は30~60代の男性から延べ53件の利用があった。予約は常に埋まっている状態といい、同センターは「開設日の拡大も検討したい」としている。
男性専用の相談窓口は02年に設置された。前年にはドメスティックバイオレンス(DV)防止法が制定され、課題を抱える男性を支援につなげる重要性の認識が高まっていたころ。同センターは以前から女性向け相談は実施していたが、「女性の悩みを解決するには男性の悩みにも取り組む必要がある」との課題認識があったという。
開設当初は月1日のみの実施だったが、毎月のように利用があったことから、08年度に月2日に拡充。14年度からは月3日(各回2枠)に増やし、現在は男性心理カウンセラー2人が対応に当たる。それでも、ほぼ満杯状態という。
21年度までの過去5年の相談(延べ計262件)の内訳は、「夫婦・家族」に関する内容が最も多く106件。「生き方」(59件)、「暴力加害」(22件)、「仕事」(20件)と続く。
カウンセラーの一人、吉岡孝紘さん(33)は「相談で話す内容はさまざま。子どもの巣立ち、離婚、転職…。人生の節目に相談に来る人が多いかもしれない。共通するのは、…