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2022.11.09 08:35

【動画と写真】皆既月食中に天王星が...442年ぶり「惑星食」天体ショー、高知の夜空でも

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高知の空に浮かぶ、皆既月食の赤い満月(8日午後7時18分、高知市朝倉丁から多重露光=佐藤邦昭撮影)

高知の空に浮かぶ、皆既月食の赤い満月(8日午後7時18分、高知市朝倉丁から多重露光=佐藤邦昭撮影)

 満月が地球の影にすっぽり隠れる皆既月食と、月が天王星を隠す惑星食が8日夜、高知県内各地で見られた。皆既月食中の惑星食は非常にまれで、前回日本で見られたのは442年前。望遠レンズの向こうで、赤い月が惑星の小さな光をぱくっとのみ込んだように見えた。

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 月食は太陽と地球と月が一直線に並び、地球の影に月が入って起きる。月には地球の大気で屈折した光が届き、赤銅色になる。今回はさらに、地球から遠く離れた天王星も並ぶ惑星食が重なった。

 高知市上空は、前日の雨ですっきり。午後6時過ぎ、東の山の上に現れた月は、ぐんぐん上昇しながら左下から欠けていった。7時16分ごろ、高知城の近くを通り掛かった女子高生2人組は、地球の影にすっぽり覆われた月を見て「すごいオレンジ。幻想的」。

月にくっつく天王星。この直後、月の裏に隠れた(午後8時27分、高知城から=森本敦士撮影)

月にくっつく天王星。この直後、月の裏に隠れた(午後8時27分、高知城から=森本敦士撮影)

 8時27分には、天王星が月にくっつき、月の裏へと姿を消した。その15分後には月の左側が再び明るく輝き始め、世紀の天体ショーは幕を閉じた。

 前回同じ現象が起きたのは、戦国時代の1580年7月。天下統一を目指す織田信長が石山本願寺を滅ぼした年で、本能寺の変はその2年後だ。刀やちょんまげの時代は終わり、近代化が進み、大きな戦争があり…。時は流れたが、世界では今も戦争が続いている。

 次回、日本で皆既月食と惑星食が同時に起きるのは322年後、2344年7月26日の土星食という。(森本敦士)

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