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2022.11.06 08:35

地域の魅力 軽やかに発信「#四国はイイトコ」アンバサダー決定戦へ―四国活性化プロジェクト

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 四国の課題解決や将来の発展に知恵を絞る「四国活性化プロジェクト」(高知新聞など四国の4新聞社主催)。今年は「『#四国はイイトコ』アンバサダー決定戦」と題し、若者が集うライブ配信サービス「SHOWROOM」上で、四国のPRに一役買ってくれるアンバサダーのオーディションを行います。インターネットでの情報発信は、時に爆発的な波及効果を生みます。決定戦に先立ち、ネットを生かして地域の魅力を軽やかに伝える若者を紹介します。

 四国活性化プロジェクトは、四国の4新聞社が、紙面やイベントを通して地域活性化の多様な視点を提起するプロジェクトで、28年目を迎えます。今年はライブ配信サービス「SHOWROOM」とタイアップし「#四国はイイトコ」アンバサダーの公開オーディションを開催します。詳細はこちらから。

 【主催】高知新聞社、四国新聞社、愛媛新聞社、徳島新聞社
 【協賛】大王製紙ほか


【高知】
全国にあったかい輪を
森香央理さん(32)桂浜水族館職員 高知市
「髪はおとどちゃんとおそろいのピンクに染めました」と話す森香央理さん(高知市浦戸の桂浜水族館)

「髪はおとどちゃんとおそろいのピンクに染めました」と話す森香央理さん(高知市浦戸の桂浜水族館)

 隣は、館の公式キャラクター「おとどちゃん」。ツイッターに職員や動物の素の姿を毎日投稿しています。私はと言いますと、おとどちゃんを手伝うマネジャー。カメラを手に、隙あらば館内をうろつくことが仕事ですね。

 ここは田舎の何の変哲もない水族館です。採用された2016年当時は入館者が減っていて、「このままじゃいかん」と改革を始めた頃でした。うちにしかいない魅力的な生き物は人だと気付き、素の飼育員を発信するようになりました。

 「お客さんがいなさすぎてこのままでは給料がでません!」と、若手の飼育員3人が画面に向かって土下座したことも。ありがたいことにフォロワーは23万人。母親のように見守ってくれる人や、県外客も増えました。

 仕事を通じ、高知やこの街に生きる人をちゃんと見詰めるようになり、その温かさを知ることができました。だから高知の水族館として、動物、飼育員、おとどちゃん、何でもいいんですけど、訪れる人が癒やされる場でありたいと思っています。

 おとどちゃんと一緒に、あったかい輪を広げているところです。(報道部・浜田悠伽)

 もり・かおり 高知市生まれ。高知南高校、京都造形芸術大(現京都芸術大)大学院修了。水族館ではイベント企画や展示イラストも担当。


【香川】
うどん店「流儀」も紹介
高地直人さん(33)ユーチューバー 多度津町
動画編集に使う自宅の一室で笑みを浮かべる高地直人さん(香川県多度津町)

動画編集に使う自宅の一室で笑みを浮かべる高地直人さん(香川県多度津町)

 「ヤグタウン」の名前で2020年4月から毎日欠かさず、讃岐うどん店を紹介する動画を投稿サイト「ユーチューブ」にアップしています。

 これまでに400軒以上を訪ねました。前日までにアポイントメントを取り、店に勧められたメニューを食べるのがルーティンです。

 お客さんはメニューだけではなく、食べ方や注文方法など「店の流儀」も知りたいはず。そんな視点が6万人超というチャンネル登録者につながっているのではないでしょうか。

 サラリーマンだった6年前、友人の誘いでゲーム実況の動画を投稿し始めました。父親が末期がんと診断され、1年たたずに他界したのを機に「後悔のない生き方をしよう」と決め、19年夏に退職。専業ユーチューバーになりました。

 うどん店巡りにしたのは「自分にしかできないことをやらないと」と思ったのが理由です。将来設計はまだぼんやりしていますが、当面の目標は「登録者数10万人」と、香川の観光大使。認めてもらいながら一つずつステップアップしたいですね。(四国新聞)

 こうち・なおと 香川県多度津町生まれ。丸亀城西高校、近畿大卒。電気設備会社勤務を経て専業ユーチューバー。


【愛媛】
SNSに中高生反応
ちゃんゆ胃さん(21)シンガー・ソングライター 松山市
「ライブで全国を回るときに愛媛の魅力も伝えたい」と話すちゃんゆ胃さん(松山市堀之内)

「ライブで全国を回るときに愛媛の魅力も伝えたい」と話すちゃんゆ胃さん(松山市堀之内)

 歌手として全国でライブをしながら、愛媛のラジオでパーソナリティーを務め、出身地である西条市をPRしています。

 西条で過ごしたのは10歳まで。祭りに熱気があって、毎年冬には家族で石鎚山に登りました。湧き水のおいしさは離れて初めて気付きましたね。自然が豊かで、子どもたちの遊べる場所があるのが四国のいいところです。

 所属事務所がある東京と愛媛を行き来していると、地元の温かさが身に染みます。路上ライブをしていて「愛媛で活動してくれてありがとう」って応援してもらえると、うれしくなります。

 交流サイト(SNS)が10~20代の情報収集の場。私の日常を切り取っただけでも、お店や風景を見て「行ってみたい」と全国の中高生から反応があります。中高生を巻き込んで、全国の人が知らない愛媛の情報をSNSに投稿してもらうのがいいんじゃないかな。

 大学を出たら東京が拠点になるけど、愛媛とのつながりは絶やしたくない。四国はいつも、帰りたい場所。将来、子育てする時は帰って来たいです。(愛媛新聞)

 ちゃんゆい 愛媛県西条市生まれ。伊予高校卒。20年から松山東雲女子大。動画投稿アプリ「TikTok(ティックトック)」のフォロワーは約11万人。


【徳島】
カフェ情報 柔らかく
西條賢人さん(22)会社員 阿南市
「お客さんが欲しい情報を考えながら紹介します」と話す西條賢人さん(阿南市富岡町のカフェ)

「お客さんが欲しい情報を考えながら紹介します」と話す西條賢人さん(阿南市富岡町のカフェ)

 休日のたびに県内各地のカフェに足を運び、「徳島カフェ男子」の名前で情報を発信しています。これまでに紹介したのは約260店。内観や料理の写真を撮影して店の特徴などを書き込みます。

 「目の前で炙(あぶ)ってくれるという神サービス」「天井から差し込む光がとっても綺麗(きれい)」。お客さんはどんな情報が欲しいのか考えながら、価格帯や品ぞろえ、雰囲気などを柔らかい表現で伝えます。

 特に気を付けるのは写真。興味を引くような画角を意識し、正方形で撮影します。複数の写真のうち、1枚目に文字を載せ、どんな店かすぐ分かるように心掛けています。

 もともとカフェ巡りが趣味で、将来は店を持ちたいと思うようになったのが投稿のきっかけ。いろいろな店を見て発信することで、どんな店がいいか勉強になるし、自分のことも知ってもらえます。今後はイベントなどに出店し、経営の流れを学びたいですね。

 人生の中で、仕事は多くの時間を占めます。時間の使い方を考えれば考えるほど、店を出したい気持ちが強くなります。人生を、仕事を有意義にしたいから。(徳島新聞)

 さいじょう・けんと 徳島県阿南市生まれ。阿南高専卒。21年からインスタグラムでカフェ情報を発信している。フォロワーは約1万3千人。

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