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2022.09.04 08:36

「『負』動産になりかねん」―高知(ここ)に住まう 第4部 空き家という難題(4)

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 「中古じゃ、まあまあ上等か…」

 高知市北部の団地にある空き家で、不動産業の岡林秀男さん(68)=同市=がつぶやいた。

 空き家を売ると持ち主が決めたら、次に相談するのは不動産屋。岡林さんは空き家を買い取り、リフォームなどして売るベテランだ。特に「めんどくさい物件」が持ち込まれるという。

 アクセス道が狭く3年売れていない家、敷地にほこらのある家―。この日は、長く急な坂道に立つ物件を紹介された。

 庭の草は伸び、郵便受けからこぼれたチラシが室内に散らばる。ハチの死骸が転がる床は、シロアリのせいか、歩くたびミシミシ鈍い音がした。

 「こういう、修理どころ満載の空き家をこのおんちゃんがきれいにしてくれゆうわけ」。物件に付き添った売り手側の不動産業者が、岡林さんを持ち上げる。

 岡林さんは20分ほどでチェックを終了。帰りの車中、「みんなあが新築を買えるわけやない」「家賃を放る生活を脱出したい人のために仕事しゆう」と話し始めた。

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