2022.06.12 08:00
小社会 バナナ
「さぁさ買(こ)うた」「まずは千円」。売り手が客を笑わせる節回し、軽妙で威勢のいい口上で徐々に値段を下げていく競り売り。値が下がりすぎて、しまいに「持ってけドロボー」とやるのは、テレビのコント番組だったか。
かつてバナナは高級品だった。高橋孝輝さん著「値段が語る、僕たちの昭和史」によると、1960年代半ばの1キロ264円は21世紀の価値に換算すると1800円。その後、貿易の自由化でエクアドルやフィリピン産の輸入量が増え、ぐっと身近になる。
近年は、バナナ輸入量の8割近くをフィリピン産が占めている。2015年以降の小売価格は1キロ260円前後で横ばいのまま安定。卵と並ぶ「物価の優等生」と呼ばれるゆえんだ。
そのフィリピン政府の異例の申し入れが報じられた。日本の小売業団体に値上げを要望。コロナ禍やウクライナ情勢で生産・輸送コストが高騰し、農家が困窮しているという。世界的な値上げの波は優等生にも押し寄せる。
日銀の総裁が「家計が値上げを受け入れている」と発言した。すぐに撤回したものの、いかにも世間とずれている。厳しさを増す庶民の懐は、決して「持ってけ」と受け入れてはいないことをお忘れなく。
6月12日のこよみ。
旧暦の5月14日に当たります。ひのえ さる 九紫 赤口。
日の出は4時55分、日の入りは19時16分。
月の出は16時49分、月の入りは2時45分、月齢は12.6です。
潮は大潮で、満潮は高知港標準で3時29分、潮位176センチと、16時54分、潮位175センチです。
干潮は10時12分、潮位22センチと、22時28分、潮位84センチです。
6月13日のこよみ。
旧暦の5月15日に当たります。ひのと とり 一白 先勝。
日の出は4時55分、日の入りは19時17分。
月の出は18時04分、月の入りは3時24分、月齢は13.6です。
潮は大潮で、満潮は高知港標準で4時09分、潮位183センチと、17時48分、潮位185センチです。
干潮は10時57分、潮位5センチと、23時18分、潮位89センチです。
6月14日のこよみ。
旧暦の5月16日に当たります。つちのえ いぬ 二黒 友引。
日の出は4時55分、日の入りは19時17分。
月の出は19時19分、月の入りは4時11分、月齢は14.6です。
潮は大潮で、満潮は高知港標準で4時51分、潮位188センチと、18時39分、潮位190センチです。
干潮は11時43分、潮位-7センチです。