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2022.06.11 08:20

西野々遺跡(南国市)の300点展示 県立埋文センター 集落跡の変遷たどる

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中世の生活用具が並ぶ発掘速報展(南国市の県立埋蔵文化財センター)

中世の生活用具が並ぶ発掘速報展(南国市の県立埋蔵文化財センター)

 南国市の西野々遺跡で見つかった弥生―近世の集落跡の変遷をたどる発掘速報展「西野々遺跡」が7月3日まで、同市篠原の県立埋蔵文化財センターで開かれている。

 香長中学校西側に位置する同遺跡は、高知南国道路の建設に伴い、同センターが2004~07年度に発掘調査。弥生時代から近世まで続いた集落跡で、出土遺物は約20万点に上る。

 速報展では約300点の遺物を時代順に整理。弥生土器では、口の部分に2カ所の穴が開けられ、木製のふたが付いていたと推測される小型のつぼが複数出土。もみ殻を入れて田植え前の儀式で使われたと想定されるという。

 古代では、2本の道路遺構と隣接する約100棟の掘立柱建物跡を確認。硯(すずり)や石帯、緑釉(りょくゆう)陶器など役所関係の遺物が出土している。南北方向の直線道路の道幅は3~5メートルで、土佐国府と浜辺を結ぶ交通路だった可能性があるという。

 中世からは、約60棟の掘立柱建物や、溝に囲まれて池状の遺構が伴う屋敷跡を確認。食器として使われた土器や中国産陶磁器、瀬戸焼の天目茶わん、長崎産の石鍋など多様な生活用具も見つかっている。(楠瀬慶太)

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