2022.01.31 08:39
和気あいあい冬の山里 住民集って「コウゾ蒸し」土佐和紙原料、いの町吾北で伝統の作業
蒸したコウゾを取り出す住民(写真はいずれもいの町上八川丙)
高知県はかつて全国一のコウゾ産地だったが、和紙の需要減や生産者の高齢化などで激減。吾北地域では住民グループ「上東を愛する会」が、和紙職人からの要請を受けて12年前から生産加工を手掛けている。
年明け以降、メンバーは約600キロのコウゾを収穫。同町上八川丙の和田博さん(46)宅の庭で行われた蒸し作業には15人ほどが集った。
1本ずつ丁寧にコウゾの皮を剥いでいく住民
今後は皮をそいで白い繊維だけが残るようにする「へぐり」を行い、順次町内の和紙職人に出荷する予定。同会の筒井茂位会長(67)は「高齢の人も多いけどワイワイ作業するのは楽しい。できるだけ続けたい」と笑顔だった。(山崎友裕)