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2022.01.05 08:41

〈はちきん地鶏の親子丼〉ホッと優しい味わい ほっこり味めぐり(2)旅館・食堂筒井(大川村小松)

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はちきん地鶏を使った親子丼。ジューシーな鶏肉とふわふわの卵は相性ぴったり(写真はいずれも大川村の「旅館・食堂筒井」)

はちきん地鶏を使った親子丼。ジューシーな鶏肉とふわふわの卵は相性ぴったり(写真はいずれも大川村の「旅館・食堂筒井」)

 土佐郡大川村の貴重な食事どころとして、村民らに半世紀親しまれてきた「旅館・食堂筒井」。人気メニューの一つが、土佐はちきん地鶏を使った親子丼だ。

 「大川村の特産を使った丼を作ろうと、10年ほど前に妻と考案しました」と、店主で料理人の筒井茂さん(58)。はちきん地鶏のむね肉とタマネギを、しょうゆと砂糖をベースにした割り下で煮て、卵でサッととじる。いたってシンプルだが、肉のうま味がじわっと染み出て、心が落ち着く優しい味だ。

出来たてのランチを運ぶ筒井茂さん

出来たてのランチを運ぶ筒井茂さん

 他のメニューもできる限り村や嶺北産の食材を使っていて、筒井さんは「大川の野菜は質がいいんです」。丼や定食には野菜たっぷりのみそ汁が付いてくる。大川黒牛をじっくり煮込んだ牛すじ丼なども人気だ。

 平日のランチタイムは日替わり定食のみの営業だが、東隣にある村役場の職員らが大勢訪れる。春や秋は村外から早明浦ダム湖に来る釣り客らも多いという。50年近く通っているという村在住の男性(72)は「ボリュームがあって、安くてうまい。どれだけ来ても飽きんね」と笑顔で話した。

 高齢者や女性客には「ご飯の量結構多いけど、ちょっと減らしましょうか」と筒井さん。さりげない心配りも人気の秘訣(ひけつ)だろう。

 1971年の創業時、店は早明浦ダム建設で水没した船戸集落にあったが、2年ほど後に現在のダム湖畔に移転したという。村の歴史も物語る老舗だ。(嶺北支局・谷沢丈流)

 【メモ】親子丼、牛すじ丼は700円。日替わり定食は550~750円。営業は午前11時半から、平日は午後7時、日曜は午後2時まで。平日は午後1時まで日替わり定食のみ。土曜、祝日定休(旅館は営業)。電話0887・84・2204。小松42の9。

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