2021.12.26 08:32
こうち 年の瀬 点描(5)ハマスイ ごしごしこすります
池の水を抜いての大掃除。魚はしばしのお引っ越し(写真はいずれも高知市浦戸の桂浜水族館=山下正晃撮影)
同館は11月ごろからあちこちのプールの大掃除に順次取りかかっている。その最後が高知県の形を模した「おらんくの池」(約5・4平方メートル)。クジラはいないが、チヌやグレなど土佐湾で捕れた100匹以上の魚がすむ。ミニ播磨屋橋も架かる。
水深20センチほど。水底には、降り注ぐ日光ですくすく育ったコケがもっさり。塩素系洗剤なら根こそぎ除去できるが、魚の死活問題となりかねない。職員3人がかりで、力ずくでこそぎとる。
ごしごしと2時間、ブラシでこすり続ける
掃除中は無心かと思いきや、「人目を引くイベントやレイアウトなど、新しいアイデアを巡らせてました」と浦河さん。早くも気持ちは新年モード。池に戻された魚も、なんだか気持ち良さそうだ。
さて来年、創業91年目を迎える館は、どんなわくわくをみせてくれるか。(坂本出)