2021.08.27 08:37
快投の吉村、勝ち目前で暗転 粘りの明徳力尽きる 全国高校野球選手権準々決勝
<全国高校野球選手権大会 準々決勝>26日 明徳義塾 2―3 智弁学園
智弁学園戦に先発し、5安打3失点に抑えて好投した明徳の吉村(写真はいずれも甲子園=森本敦士撮影)
9回執念弾 代木「泣くな! また帰ってこい!」
明徳ナインの視界を最後に飛んだ打球は、二塁手後方に力なく上がった飛球だった。この日先発の2年生左腕吉村が、これまで20本近く打たせてきた凡打と、さほど違いはないようにも見えた。だがここは同点の九回裏、無死満塁。打球がほんの少しだけ伸びて地面に落ちた瞬間、それは夏の終わりを意味する。
高知大会準決勝と、甲子園の1、2回戦でエース代木を好リリーフした吉村はこの日、初めて先発のマウンドを任された。相手は強打の智弁学園だが、これが奇策でも何でもないことは、吉村自身が投球で証明した。
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