2021.05.05 08:35
自分信じ、基礎を大事に 舞踊家の井関佐和子(高知市出身) 子どもたちへメッセージ
日本を代表する現代舞踊家としてともに新潟市を拠点に活躍する、井関佐和子(42)=高知市出身=と夫の金森穣(46)。世界に向けて、舞台芸術文化の発信を続ける2人に舞踊に対する思いや、バレリーナを目指す子どもたちへのメッセージを高知新聞に語ってもらった。
井関は3歳から高知市の一の宮咲子バレエ研究所で学び、16歳で渡欧。オランダやスウェーデンの現代バレエ団で活躍した後、22歳で帰国。2004年に発足した新潟市民芸術文化会館の専属舞踊団「Noism(ノイズム)」の初期からのメンバーとして舞踊団の発展に尽力している。
演出振付家でもある金森は6歳ごろから舞踊家の父の指導を受け、17歳で単身渡欧。現代舞踊の巨匠モーリス・ベジャールやイリ・キリアンらに師事した。ダンサーとしてだけでなく、振付家として欧州各国の劇場で活躍。革新的で創造性に満ちた振り付けは、国際的な評価を得ている。芸術監督を務める「Noism」、井関との夫婦ユニットの作品を手掛け、高知県立美術館ホールでも上演している。
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国内の現代舞踊をけん引する2人に今春、明るいニュースが相次いだ。
3月、井関が20年度芸術選奨の文部科学大臣賞、4月には金森が紫綬褒章を受けた。
井関は自身の受賞について「今回の賞は、自分を高めてくれる環境があったからこそいただけたのだと思います。それは舞踊に理解を示してくれる新潟市であり、穣さんという芸術監督、そしてNoismという舞踊団です」と語る。…