2021.05.03 08:40
むろと廃校水族館、人気集め3周年 苦境にも知恵絞る醍醐味...若月館長に聞く
―3周年を迎えて。
「オープン前は、ここまで大きな話題を呼ぶと思わなかった。口コミやネット、全国区のテレビ番組で取り上げられ、うまくいき過ぎたと思う」
―海洋に漂うごみなど、斬新な展示も多い。
「常に新しい、他の水族館にないことを考えている。他のスタッフや研修生のアイデアもどんどん取り入れる。そうすれば一度来た人にも新鮮な気持ちで見てもらえるはず」
―昨年は新型コロナで打撃を受けた。
「水族館は、客が入らなくても稼働を止められない。餌代や光熱費など平日の赤字を、休日の黒字で埋める経営なので、春休みや大型連休を失ったのは大きかった」
―気持ちは折れなかったか。
「コロナだからこそ、いかに知恵を絞るかが経営の醍醐味(だいごみ)。くじ景品のぬいぐるみにシュモクザメを加えてみたらヒットした。どこかに需要はあり、何かできることはある」
―今後の展望は。
「今夏に阿佐海岸鉄道・阿佐東線で走り始めるDMV(デュアル・モード・ビークル)の停留所が設けられ、多くの観光客が来る。高齢者や車いすの人らも楽しめるようバリアフリー化を進めたい。県内の観光施設や事業とのコラボ企画も行って、高知の魅力を発信したいと考えている」(聞き手=板垣篤志)