2020.10.20 08:39
【いのぐ】災害時に野草利用を 栄養豊富、工夫で食べやすく
高知県の中学生が災害への備えを学ぶ高知新聞の「防災いのぐ記者」研修会が18日、高知市内で開かれ、11人が野草を使った非常食の調理法を学んだ。講師の「日本防災植物協会」(沢良木庄一理事長)メンバーから「野菜より栄養面で優れるものもある」「工夫次第で食べやすくなる」と説明を受け、生徒たちは驚いていた。
日本防災植物協会は2015年、四万十市の植物研究家らが設立。教室を開くなどして、災害時の食事は「栄養が炭水化物に偏りがち」「ビタミンやベータカロテンがホウレンソウよりも豊富な野草がある」と非常食への利用を訴えている。
斉藤さんらは観察で、「カキドオシは香りがいいからパスタソースに」「オオバコは天ぷらにいい」などと野草の特徴を紹介。また調理では、「普段から使うことで、いつ災害が起きても時季の野草を見分けられる」とも話し、実際に天ぷらを作ってみせた。
中学生たちも、カキドオシやドクダミなどをのせて焼く「チーズトースト」と、ビニール袋に入れて振る「スナック菓子や缶詰と野草のあえ物」作りに取り組んだ。
高知国際中2年の上岡円嘉さんは、「備蓄食料の中に、スナック菓子は考えていなかった。野草を食べる調味料としては優秀と分かったので、入れておきたい」と話していた。(新田祐也)