2024.05.08 14:19
【ぷらっとTOKYO】訪日客にも人気の寄生虫館 目黒、アクセサリー「東京水引」も
目黒寄生虫館=東京都目黒区
目黒不動尊などで知られる東京都目黒区へ向かった。目黒駅が品川区にあることに驚きつつ目黒通りを西進すると、「目黒寄生虫館」に到着する。
数多くの標本を展示する世界的にも珍しい施設であることから、訪日客にも人気。館内の説明文は8カ国語で表記され、2022年には米マイクロソフト創業者のビル・ゲイツ氏も来訪した。世界一長いとされる8・8メートルもあるサナダムシの標本と対面した写真をX(旧ツイッター)に投稿し、話題を呼んだ。
亀谷誓一常務理事によると、物珍しさから訪れる人が多いが、中には「フタゴムシが見たい」「アニサキスはどこですか」など、「推し」の寄生虫を名指しで問い合わせる来館者もいるという。
寄生虫館から5分ほど南へ歩くと、目黒不動尊(滝泉寺)の境内が広がる。平安時代に慈覚大師が独鈷と呼ばれる仏具を投げたところ、泉が湧き出して「独鈷の滝」となったと伝えられている。
今日に至るまで枯れることなく湧き続けているといい、滝の前の「水掛不動」には多くの参拝者が水をかけて祈願している。サツマイモ栽培を奨励した江戸時代の蘭学者青木昆陽の墓や、イモを手にした像もある。
目黒不動尊の門前は、歴史のある店が連なる商店街。その中で、20年にオープンした「東京水引」が若い女性らの人気を集めている。日本伝統の水引を材料にしたアクセサリーやアート作品の専門店だ。
ピアスや指輪、ランプシェードまで、水引の軽さとしなやかさを生かした作品が並ぶ。デザイン、制作を手がける中村江美さんは「年齢、性別を問わず、和装でも洋装でも使えるデザインを意識しています。おめでたい水引を使っているので、贈り物にもぴったりです」と話している。
【メモ】目黒寄生虫館は1953年の創設以来入館料は無料で、博物館維持のために寄付を募っている。
(c)KYODONEWS