【ヤイロチョウ】　日本の動物園で「わんぱーく」だけ

2024.05.06 05:00

【ヤイロチョウ】　日本の動物園で「わんぱーく」だけ

高知新聞社

　スズメよりちょっと大(おお)きくて丸(まる)っこい体(からだ)だ。せなかが青(あお)みがかった緑(みどり)でおなかは白(しろ)い。高知(こうち)市(し)の動物園(どうぶつえん)「わんぱーくこうちアニマルランド」。ガラスばりの運動場(うんどうじょう)のかべに「高知(こうち)県(けん)の県鳥(けんちょう)ヤイロチョウ」と書(か)いてあった。

--[[以降省略]]--

　担当(たんとう)の山崎(やまさき)博(ひろ)継(つぐ)さんによると、５月以降(がついこう)に日本(にほん)にわたってくる「夏鳥(なつどり)」だ。日本(にほん)で繁殖(はんしょく)して、秋(あき)になると南(みなみ)の国(くに)にわたり、冬(ふゆ)をこす。子育(こそだ)てをしているのが初(はじ)めて確認(かくにん)されたのが高知(こうち)県内(けんない)だったので、６０年前(ねんまえ)に「高知(こうち)県(けん)の鳥(とり)」に指定(してい)された。

　「鳴(な)き声(ごえ)は聞(き)こえてもすがたを見(み)つけるのがとてもむずかしいので『幻(まぼろし)の鳥(とり)』ともよばれています」と山崎(やまさき)さん。「日本(にほん)の動物園(どうぶつえん)でこの鳥(とり)が見(み)られるのはここだけです」。すごく大切(たいせつ)な鳥(とり)なんだ。

　去年(きょねん)６月(がつ)、ヒナの時(とき)に保護(ほご)されてここに来(き)た。初(はじ)めは人間(にんげん)の手(て)で育(そだ)てた。
　「そのせいもあるのか、近(ちか)くによってきます。えさのタイミングもだいたい分(わ)かっていて、あっちのそうじが終(お)わったら、そろそろ自分(じぶん)の所(ところ)に来(く)るなーと思(おも)うのか、そういう時(とき)によく鳴(な)きます」

　ヤイロチョウのヤイロは漢字(かんじ)だと「八色(やいろ)」。「どこが何色(なにいろ)で、どこは何色(なにいろ)とさがしていって、いくつ色(いろ)が見(み)つかるか。そういう見方(みかた)も楽(たの)しいんじゃないかなと思(おも)います」。

　よく見(み)ると、頭(あたま)は茶色(ちゃいろ)、羽(はね)の一部(いちぶ)は水色(みずいろ)に光(ひか)り、おなかは赤(あか)もまじる。これで何色(なにいろ)になったかな。（文(ぶん)・写真(しゃしん)、佐々木(ささき)央(ひさし)）

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