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2024.04.17 06:00

月島琉衣×黒川想矢インタビュー 役そのままの初々しさ 好評ドラマ「からかい上手の高木さん」 ※動画連動 

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 役柄そのままの初々しさが、本当にまぶしい。山本崇一朗による人気コミック(小学館「ゲッサン少年サンデーコミックス」刊)を実写化したTBSドラマ「からかい上手の高木さん」(火曜深夜、Netflixでも配信中)は、自然豊かな島を舞台に、中学生の日常のやりとりを描いたラブコメディー。クラスで席が隣の男子・西片をいつもからかって楽しんでいる高木さん役の月島琉衣と、西片を演じた黒川想矢、フレッシュなキャストの演技が好評だ。撮影の裏話から、学生生活、俳優という仕事への思いまでを2人に聞いた。



【目次】


 (1)「似てる」に反応は真っ二つ


 (2)一言も話せなくて


 (3)今泉力哉監督の長回しに


 (4)目指すは“国民的”



※2人のインタビュー動画があります。詳細は記事末尾をご覧ください。



 (1)「似てる」に反応は真っ二つ



 ▼記者 全編を瀬戸内海の香川県・小豆島で撮影したそうですが、島の印象を教えてください



 ★月島 1人暮らしは初めてでした。ずっと海が見えて、景色がきれいで。リラックスして、すがすがしい気持ちで撮影できました。島の方もみなさん温かくて。高木さんになりきって、すっかり島の雰囲気になじんでいました。



 ■黒川 僕は海無し県(埼玉)の出身で、毎朝カーテンを開けると海がある生活は刺激的でした。役として、島で生まれ育って生活する西片が、どんなことを考えるのかが、実際に住むことでいろいろ分かりました。島からエネルギーをもらって芝居に入っていくような。


 ▼記者 それぞれ演じた役柄は、実際の自分と似ていると思いますか



 ★月島 高木さんは、りんとして、自分よりもちょっと大人だと思います。自分とは正反対ですね。私は元気な性格で、毎日ハッピーでいろんなことが楽しい。撮影までに原作を読んで、声のトーンやテンポのような、ところも意識しました。



 ■黒川 僕は、月島さんと高木さんが正反対とは思っていなくて。僕が見ていると、役そのままな気がします。



 ★月島 うれしい(笑)。



 ■黒川 月島さんや今泉力哉監督からは、西片に似ていると言われるんです。でも、ちょっとうれしくないです…。



 ★月島 ええっ!?



 ■黒川 役にめっちゃ入れたのは、すごくうれしいんですけど。僕だって、からかえるしなと思うし…。



 ★月島 あ、でも撮影中に思ったのは、(黒川さんは)からかわれた時の反応が、一番西片に似ていた。撮影以外にも、黒川さんをちょっとおどかしたりってありました。本当に驚いてくれたので良かったです(笑)



 ■黒川 撮影には、それまで考えたことを忘れて入りました。撮影中は、なんでからかわれてるんだよという、悔しい気持ち。現場では本当に西片の気持ちでいました。



 (2)一言も話せなくて



 ▼記者 掛け合いが多い中、どうやってお互いの関係をつくりましたか。印象の変化はありましたか。



 ★月島 最初の本読み(台本の読み合わせ)の時は、黒川さんが一言も話さない感じで「大丈夫かな」と思った(笑)



 ■黒川 何話せばいいんだろうって、ずっと考えていて、終わっちゃったんです。



 ★月島 撮影が1カ月間。2人が掛け合いをするシーンが多い中で、日常の感じを出すのが大切だと思った。日ごろから、積極的に話すようにしました。撮影期間中は、最初とは想像がつかないくらい仲良くなれました。



 ■黒川 まずは(月島さんを)「高木さん」と呼ぶことから初めて。いろいろ話して、本読み(台本の読み合わせ)を一緒にして、お互いのことを徐々に知りながらの撮影でした。


 月島さんは、最初は真面目で静かな人なのかなと思ったんですけど、もちろん、今もずっと真面目なんですけど、すごく明るくて、笑顔がすてきで面白い人だなって思います。



 ★月島 ずっと笑っていたのは、関係性が変化して、自分をさらけだすことができたからかな。



 ▼記者 第2話では、腕相撲の最中、高木さんから「私と西片が手つないでるなと思って」と言われ、西片が思わず照れるシーンがありました。緊張はしませんでしたか?



 ■黒川 あれ、反則ですよね?



 ★月島 高木さんは、そういうのにも照れていない性格だったので、わたしも実際撮影しても、あまり意識せず、平気で握っていました。



 ■黒川 めちゃくちゃどきどきしました。でも、これは勝つための勝負だからという気持ちでいました。



 (3)今泉力哉監督の長回しに



 ▼記者 長回しのシーンでの自然な様子がとても印象的です。今泉監督が2人を信頼しているような印象を受けました



 ■黒川 やった!



 ★月島 うれしい。監督からは、中学生らしい楽しさとか明るさは常に保ってと言われたので、頑張りました。2人の掛け合いが多くて、結構長回しで撮影することが多かったですね。



 ■黒川 楽しかったです。監督の現場の空気感がすごくゆっくり流れて、みんなが言いたいことを監督に言えて、話しやすかったです。



 ★月島 今泉監督からは、その場のテンションとか、シーンの雰囲気は言っていただいたんですけど、細かい目線とか、表情とかは、本当に私たちが思ったままを大切にしてくださった。けっこう自分自身で考えて、演技できたのじゃないかなと思います。



 ■黒川 テイクを重ねたシーンもありました。



 ★月島 1話の消しゴムのシーンも30カットくらいあって1日かけました。



 ▼記者 月島さんは高校2年生、黒川さんは中学3年生です。普段は、どんな学生生活を送っているのですか?



 ★月島 仲のいい子が2人いて、いつも3人でいました。おしゃべりしたり、いろんな所に行ったり。あとは学校行事が好きで、文化祭で各クラスの出し物を回って。楽しい学校生活を送っています。



 ■黒川 僕は、クラスの隅でメダカにエサをやっているようなタイプで、あんまり活動的ではないというか。友だちも2人くらいしかいなくて。でも、楽しいです。



 (4)目指すは“国民的”



 ▼記者 月島さんはファッション誌「Seventeen」の専属モデルとしても大活躍。黒川さんは、昨年カンヌ国際映画祭で脚本賞を受賞した映画「怪物」での演技が評価されました。今後のビジョンと目標にしている俳優を教えてください。



 ★月島 スカウトされて今の事務所に入ったのですが、その前から俳優のお仕事に興味があって、やってみたいなという気持ちがありました。


 憧れは北川景子さん。力強い演技がすごくいいなと思います。あと鈴木亮平さん。いつか共演してみたいです。



 ■黒川 僕は、いったん演技のお仕事を辞めようと思っていたんです。でも、すてきな作品や、舘ひろしさんという俳優に出会ってから、俳優というか、映画がすてきだなと思った。いまも気合を目指しています。ロールモデルは、安藤サクラさんです。すごく、自分に正直に生きているというか。演技も分からないことがあったらすぐに聞ける存在で、尊敬しています。



 ★月島 「からかい上手の高木さん」を通して、ヘアメークさんから何から、みんなで協力して一つの作品を作り上げることを知って、すごくすてきと思いました。この世界でしか学べないことがあり、出演する作品を応援してくれる人たちの反応もうれしいなって素直に思いますし、やりがいを感じます。これからも、国民的女優を目指して頑張りたいです。



 ■黒川 最近、演技に対してよく分からないと思ってしまうことがあるんです。でも、演技について人から何か教えていただいたり、新しく自分で「ばみり(立ち位置を示すテープ)」に立てるようになったりすると、ああ、ひとつ成長できたなって、うれしい気持ちになります。目の前にある扉を一つ一つ開けていくことで、きっと大きな目標に当たれると信じて、一つ一つを頑張っています。



※月島さんと黒川さんのインタビュー動画をYouTubeチャンネル「うるおうリコメンド」(略称うるりこ)でご覧になれます。



(取材・文 共同通信=加藤駿 撮影=宮崎晃)

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