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2024.04.01 08:35

ここは農業のセントラル 農業 ハイル・ウマムさん(33)高知市―ただ今修業中

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トマトを収穫するハイル・ウマムさん。色紙に書いた「CINTA」はインドネシア語で「愛」の意味。「農業も高知も愛してます」(高知市春野町東諸木のおかざき農園)

トマトを収穫するハイル・ウマムさん。色紙に書いた「CINTA」はインドネシア語で「愛」の意味。「農業も高知も愛してます」(高知市春野町東諸木のおかざき農園)

 ずらりと並ぶつるの間を歩きながら赤く色づいたトマトを摘み取っていく。2020年に農業技術者として来日。高知市春野町のトマト農園で働いてきた。

 インドネシアの首都ジャカルタ生まれ。高層ビルやショッピングモールに囲まれて育った。父の勧めに従って実家からジャカルタにある税務の大学に通ったものの、興味がいまひとつ湧かなかった。敬虔(けいけん)なムスリムである母は、お祈りを欠かすと叱(しか)り、酒を飲む友達との付き合いに反対した。

 いったん親元を離れようと1年で中退。約560キロ東にあるジョグジャカルタの農業大学に入学し直した。世界の人口増に伴う食料不足や環境問題などから「農業は将来性がある」と感じていたからだ。

 ドラゴンフルーツ農園での実習で、自分で苗から育てた実を手にした時、「疲労と苦労が報われ、達成感があった」。さらに他の果物の栽培方法も知ろうと、自然と本に手が伸びた。初めて「勉強が楽しい」と思った。

 日本の農業技術の高さは、テレビや雑誌で耳にしていた。「日本の大学院に行けば、もっと大きくて甘くて栄養がある果物を作れる」。夢ができた。…

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