2024.03.07 14:31
賀来賢人主演で手塚治虫「ミッドナイト」実写化 スマホ撮影で短編、三池崇史監督
「ミッドナイト」より
スマートフォン「iPhone(アイフォーン)」のみを使って写真や映画を撮影する企画「Shot on iPhone」で、三池崇史監督が手塚治虫の漫画が原作の「ミッドナイト」(約19分)を撮った。主演の賀来賢人について「懐かしいにおいがする俳優」と話す。
主人公ミッドナイトこと三戸真也は、悪徳タクシードライバー。ある晩、派手な外装のデコトラを運転していた少女カエデ(加藤小夏)と出会う。カエデが殺し屋(小沢征悦)に狙われていると知った三戸は、「第5の車輪」を持つ愛車で彼女と逃亡。カーチェイスを繰り広げる。
三池監督は賀来の持つ“懐かしさ”を「恐らくいま受けているもの、流行に対して逆らってみたいアナキストなんじゃないかな」と分析する。「普段の生活の延長のような形で、ひょうひょうと芝居をこなしてしまう。肩の力は抜けている一方で、目だけは真剣」と語る。
「アクロバットな運転で車や建物のギリギリをすり抜ける街中のカーチェイスは、一歩間違うとコメディーみたいになっちゃう。でも賀来さんは普通にやって、うまく日常に落とし込む。すごい才能だと思う」と絶賛する。
撮影には「iPhone 15プロマックス」を使用し、作業はスムーズだったという。「薄いから普通のカメラが入り込めないような場所でも撮れる。映画に必要な機能はほぼそろっている」
懐かしさと新しさを感じさせるネオンきらめく街で繰り広げる追いかけっこ。イメージは東京・歌舞伎町だ。「20~30年撮影でお世話になっているけれど、表面的な変化はあってもその本質は変わらない不思議な魅力がある街。そんなエッセンスを抽出して作ってみた。海外の人にも喜んでもらえるかな」
映画はユーチューブで公開中。
https://youtu.be/XUTOgwO4ZN0
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