2024年 05月16日(木)

現在
6時間後

こんにちはゲスト様

高知新聞PLUSの活用法

2024.02.23 15:51

【東京グルメ最前線 美味なる7皿by東龍 #4】銀座「極みエノキのソーセージ」 妙妙たる味わい 

SHARE

 「トワヴィサージュ」の「極みエノキのソーセージ」

 美食をきめ細かに捉えるグルメジャーナリスト東龍さんが、今、東京で最も「旬」な7皿を紹介する連載、四皿目。


   ×   ×


 スペシャリテ(名物料理)は、一般的に華やかな料理となることが多い。しかし「ミシュランガイド東京2024」で一つ星を獲得した銀座にある「TROIS VISAGES(トワヴィサージュ)」では、シェフである国長亮平さんの下、他とは一線を画するスペシャリテが提供されている。


 11皿のディナーコース(1万4300円)では、普段は脇役のエノキをあえて「主役」にした「極みエノキのソーセージ」が賞玩できる。


 ミネラル感たっぷりの高知産「極みえのき」を野菜のブイヨンで2日間煮込んだ。つなぎのために豚ひき肉を少し加えているが、基本的にはエノキの上味だけで構成。添えられた濃厚な半熟卵を合わせれば、動物性の力強さが加味されて妙妙たる味わいに仕上がる。


 2人前で、石づきを含め、極みえのき一塊を使用。やわらかい上部は粗めに、他は細かくカットし、「適材適所」の調理を施している。


 福島県川俣町産の「川俣シャモ」を使ったコンソメスープも出色。提供時間を逆算して、2時間前から調理して最高の状態に仕上げる。中華の高級スープ「上湯(シャンタン)」のように澄んでいて、シャモの至味が存分に引き出されているのだ。


 マネジャーでソムリエの高木皓平さんがセレクトするワインはフランスが中心で、国長さんの料理と相性が抜群だ。2022年4月にオープンし、これからますます勢いが増していく、気鋭の星付きフランス料理店に違いない。(グルメジャーナリスト)



 【店情報】東京都中央区銀座7の16の21、雲ビル1階、電話03(3544)5205。



 東龍(とうりゅう) 1976年台湾・台北市生まれ、東京都杉並区育ち。東京を中心に高級レストランやホテルグルメを取材し、美食やトレンド、飲食店の課題を発信する。「東洋経済オンライン」「Safari Online」などで連載中。

(c)KYODONEWS

国内・国際 Nエンタメカルチャー

注目の記事

アクセスランキング

  • 24時間

  • 1週間

  • 1ヶ月