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2024.02.16 14:36

【東京グルメ最前線 美味なる7皿by東龍 #3】原宿の海南チキンパエリア 3国のエッセンスが調和 

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 「CENSU TOKYO」の「海南チキンパエリア」

 美食をきめ細かに捉えるグルメジャーナリスト東龍さんが、今、東京で最も「旬」な7皿を紹介する連載、三皿目。



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 日本人はコメ料理を愛し、全国には数えきれないほどのバリエーションがあるが、それだけでは飽き足らず、チャーハンやリゾット、ピラフなど海外のコメ料理も貪欲に食す。


 これまで体験したことのないようなコメ料理の一皿が、東京・原宿に登場した。2023年7月オープンの「CENSU TOKYO(センストーキョー)」(渋谷区)で提供される「海南チキンパエリア」(4880円)だ。


 日本と香港とフランスのエッセンスが見事に調和した同店の料理の数々は、どれも新感覚。香港の「CENSU」で修業した金須郁幸さんがシェフを務める。金須さんは仙台市出身。星付きレストランでの経験も豊富で、アジアのエッセンスを上質に昇華させている。


 ホタテ貝のだしで炊いたパエリアを、パンダンリーフやレモングラスなどのハーブで味付けした点が新しい。貝のうまみを吸ったコメが、エスニックな香りをまとい、爽やかな食味を紡ぎ出す。


 添えられたチキンも実に圧巻。鶏肉はソミュール液(スパイスなどを加えた塩水)に漬け、3日間ドライエイジングをしてから焼いてあるので、身は弾力があって佳味がたっぷり。爪もそのまま食べられ、カリカリとした食感が癖になる。


 青ネギのソースをチキンやパエリアに加えて、味の変化を楽しむ「味変」できるのもいい。4人前はありそうなボリュームで迫力満点だが、食べ切れなければ、残りは持ち帰れるので安心だ。(グルメジャーナリスト)



 【店情報】東京都渋谷区神宮前2の12の9、電話03(6434)5883。



 東龍(とうりゅう) 1976年台湾・台北市生まれ、東京都杉並区育ち。東京を中心に高級レストランやホテルグルメを取材し、美食やトレンド、飲食店の課題を発信する。「東洋経済オンライン」「Safari Online」などで連載中。

(c)KYODONEWS

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