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2024.01.29 12:35

【ぷらっとTOKYO】「晴海」 未来広がる五輪選手村跡

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 マンションが立ち並ぶ「晴海フラッグ」=東京都中央区

 東京五輪・パラリンピックの選手村が、巨大マンション群に再整備され、注目を集める東京都中央区晴海。新たな住民を迎え入れる湾岸エリアを歩いた。(共同通信=中井陽)


 都営大江戸線勝どき駅で降りると、海からの風を感じる。晴海通りを南東に進み運河を渡り、晴海地区に入る。黎明橋の脇に架かるトリトンブリッジには、動く歩道が整備されていて近未来的だ。


 区画整理された街中に高層のビルやマンションが整然と立ち並ぶ。途中「日本万国博覧会事務局棟」の跡地を示す看板があった。1940年に開催予定だった万博に向け建設されたが日中戦争の長期化で実現しなかった。


 月島警察署を過ぎて晴海ふ頭公園に向かうと「Site of The Tokyo 2020」の看板が目に入る。この一帯が選手村だった。施設が改修され、生まれ変わった「晴海フラッグ」のマンションは、入居希望者の倍率が高く、話題になった。小中学校が新設され、約1万2千人が暮らす街となる。


 マンション群の先に公園が広がる。海を隔ててお台場やレインボーブリッジが見える風景は爽快で、マンションの人気にうなずける。


 住民交流の拠点として開館したのが「はるみらい」だ。区が約35億円かけて温浴施設を改修。トレーニングジムや音楽スタジオ、レストランと設備が充実している。屋上にはバーベキュー場や菜園があり、3階の足湯では小学生がくつろいでいた。


 ロビーには五輪選手の寄せ書きがあった。同じ階に掲げられた地域の年表には、「これから」をつくるという願いを込めて、2023年以降に余白がある。


 運河を渡って駅へ戻る途中に「東海道中膝栗毛」で知られる江戸時代の戯作者・十返舎一九の墓の前を通った。関東大震災後、寺と共に台東区から移されたという。歴史と未来が交錯する街の空気を感じた。


 【メモ】「はるみらい」は区民以外の利用も可能。

(c)KYODONEWS

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