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2024.01.28 08:00

小社会 おもちゃと共に

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 おもちゃの歴史は想像以上に古いらしい。こまやまり、木馬、人形の類いは紀元前の古代エジプトや古代ギリシャにもあったという。

 研究家の斎藤良輔さんは「人間の歴史が始まったときから存在していたに違いない」(「日本大百科全書」)と述べている。もちろん現代も、おもちゃは子どもたちの必需品。大人にだって欠かせない。

 いまはおもちゃの域を超えたようなハイテク品も多いが、おもちゃの基本は変わらないだろう。使い手の遊び心をくすぐるもの。創意工夫ができ、夢が膨らむもの。当然作り手にもその精神が求められる。

 日本が初成功した探査機の月面着陸。探査機本体に加え、探査機が月面に放った球形ロボット「SORA―Q(ソラキュー)」が話題になっている。ロボットといっても直径わずか約8センチ、重さ約250グラムの手のひらサイズなので、おもちゃにさえ見える。

 それが月面ではラグビーボール状に変化して回転移動。探査機の様子をカメラ撮影する重要な任務を果たした。小さいのに頼もしく、どこか遊び心もある。SF映画「スター・ウォーズ」のロボットさえほうふつさせた。開発に当たったのが玩具大手タカラトミーなどと聞いて、合点がいった。

 考えてみれば、夢を形にする宇宙探査とおもちゃ作りは親和性が高いのかもしれない。今後も「『アソビ発』の新たな挑戦を続ける」とタカラトミー。人類は未来もきっとおもちゃと共にあるだろう。

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