2024.01.22 08:37
がん患者の笑顔守りたい 医師 佐藤拓弥さん（３３）高知市―ただ今修業中
「何でも相談してください」と語りかける佐藤拓弥さん（南国市の高知大医学部付属病院）
「お元気そうでよかった」。１月中旬、南国市岡豊町小蓮の高知大学医学部付属病院腫瘍内科。「ステージ４」のがんと診断された、県西部の７０代の女性を診察室に笑顔で迎え入れた。
「体が楽で心に余裕ができた。いいお正月を過ごせて幸せです」。女性もうれしそうに答える。
遺伝子解析の結果を基に抗がん剤が効いていることを説明する一方、副作用の口内炎を和らげる薬を処方。他の診療科とも連携し、治療方針を考える。
臓器別ではなく総合的にがんを診る腫瘍内科。薬物療法を専門とする、日本ではまだ新しい領域だ。２０２１年１１月に新設された同科で働き始めて９カ月が過ぎた。
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高知市で生まれ、同大医学部教授の父、隆幸さんの転勤に伴い大阪府箕面市で育った。中学受験の反動で勉強嫌いになり、１年浪人して大阪大工学部へ。
３回生の頃、今後の研究の参考にと、…
