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2024.01.19 08:31

「高知も能登と同じこと起こる」 近森・日赤DMATが活動報告  災害関連死を目の当たりに

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被災地から帰高し、同僚らに出迎えられ涙を流す近森病院DMATのメンバー=中央。「安堵(あんど)だけでなく、活動への心残りもあって複雑な感情があふれた」と話した(高知市大川筋1丁目)

被災地から帰高し、同僚らに出迎えられ涙を流す近森病院DMATのメンバー=中央。「安堵(あんど)だけでなく、活動への心残りもあって複雑な感情があふれた」と話した(高知市大川筋1丁目)

 能登半島地震で被害を受けた石川県で医療支援活動に当たっていた高知市の近森病院と高知赤十字病院の災害派遣医療チーム(DMAT)が18日、それぞれ帰高。病院の孤立や災害関連死について振り返り、「南海トラフ地震でも同じ状況が起きるだろう」などと所感を述べた。

 各チームは能登町や穴水町の総合病院で、入院患者の転院調整や救急外来の診療支援に携わった。

 近森病院の看護師、斎坂美賀子さん(46)は、低体温症で高齢者施設から救急搬送された患者が亡くなった事例に立ち会った。「施設では一部エアコンが壊れており、徘徊(はいかい)する人がいるためストーブをつけっぱなしにもできない状況だった。温度管理が難しい中で起きた悲劇だったが、高齢者が多い高知でも同じことが起きるだろう」と話した。

 避難所では新型コロナウイルスやインフルエンザの感染が広がっており、急変して搬送される患者もいたという。

 高知赤十字病院の山崎浩史医師(55)は、道路状況の悪さについて言及。患者の移送に時間がかかるためヘリコプターを利用したり、急変に備えて救急車に医師と看護師を同乗させたりする必要があったという。「病院では断水が続き、資材や人手も足りない。南海トラフ地震のときも特に郡部の病院は同じように孤立に近い状況になるだろう」と、山積する課題を指摘した。(二瓶満瑠、石丸静香)

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