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2023.12.01 08:00

小社会 良い歌は

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 きょうから師走。紅白歌合戦をはじめ、テレビは歌番組が増える時季になる。歌番組といえば、40年ほど前はベストテン番組の隆盛期だった。そこで知った実力派シンガーの一人が大橋純子さん。

 「シルエット・ロマンス」が記憶に残る。卓越した歌唱力で聴かされると、自分でも歌ってみたくなるのかも。井上陽水さんや桑田佳祐さんらカバーした歌手は多い。筆者も若い頃、カラオケで悦に入ってよく歌った。周囲は閉口しただろうが。

 意外なことに、大橋さんは歌謡曲に抵抗があったという。ロックバンド出身で、最高の演奏に乗って良い歌を歌うのが理想。デビューした後につくったバンドも軌道に乗った。そこへ「たそがれマイ・ラブ」をソロで歌う話がくる。「ここでまた歌謡曲に戻るの?」

 事務所に説得され、「あくまでも1回の企画モノですよ」と了解した曲がヒットした。「シルエット―」にも抵抗感はあったようだ。「でも待てよ。来生(えつこ・たかお)姉弟(きょうだい)の作品なら、いいかと」(谷口由記著「A面に恋をして」)

 少し前にも本欄で書いたが、ことしは中高年にとって思い出深いアーティストの訃報が続く。11月にも大橋さんや「お嫁サンバ」の作詞家、三浦徳子さん。「愛は勝つ」のKANさん。

 大橋さんは「歌手が何を言おうが、最終的に残るのは歌です」「だって、良い歌は、誰が歌ってもいいんだもん」。よし、また歌ってみるか。

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