南海トラフ観測網の整備着々　高知沖－日向灘で空白域解消へ　津波探知２０分早く、２５年春完成目指す

2023.10.30 08:40

南海トラフ観測網の整備着々　高知沖－日向灘で空白域解消へ　津波探知２０分早く、２５年春完成目指す

高知新聞社

沖合の船から延ばしたケーブルを陸上へ引き上げた作業現場（室戸市室戸岬町）

　南海トラフ地震に備え、防災科学技術研究所（茨城県つくば市）が２９日、高知沖―日向灘に整備する海底地震・津波観測網「Ｎ―ｎｅｔ（エヌネット）」の敷設工事を本格化し、地震計や津波計が付いたデータ伝送のためのケーブルを室戸市沖の海底へと沈めた。このエリアは想定震源域では唯一の観測空白域で、２０２５年３月末までに計約１６５０キロの観測網完成を目指す。運用後は、従来より津波は最大２０分、地震は約２０秒早く探知できるといい、津波警報や緊急地震速報の精度向上が期待される。

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