南極って厳しい！　高知市の長浜小で元観測隊員が授業

2023.10.19 05:00

南極って厳しい！　高知市の長浜小で元観測隊員が授業

高知新聞社

秒速６０メートルの風を体験する児童たち（高知市長浜の長浜小）

　高知(こうち)市(し)の長浜(ながはま)小学校(しょうがっこう)で１３日(にち)、元(もと)南極(なんきょく)観測(かんそく)隊員(たいいん)の秋元()茂()さん（５５）を招(まね)いた授業(じゅぎょう)が行(おこな)われ、６年生(ねんせい)５１人(にん)が厳(きび)しい環境下(かんきょうか)での仕事(しごと)について学(まな)びました。

　将来(しょうらい)について考(かんが)える機会(きかい)にと、南極(なんきょく)昭和(しょうわ)基地(きち)の建物(たてもの)を整備(せいび)、管理(かんり)する住宅(じゅうたく)メーカー「ミサワホーム」（東京都(とうきょうと)）などの協力(きょうりょく)で開(ひら)かれました。

　秋元()さんはミサワホームの社員(しゃいん)で、２００９～１１年(ねん)に隊員(たいいん)を務(つと)めました。授業(じゅぎょう)では、「ブリザード」と呼(よ)ばれる猛吹雪(もうふぶき)になれば１メートル先(さき)が見(み)えず、氷点下(ひょうてんか)３５度(ど)の屋外(おくがい)は「寒(さむ)い、というより痛(いた)い」「お湯(ゆ)を入(い)れたカップラーメンが３分(ぷん)しないうちにこおる」などと説明(せつめい)しました。

　また日本(にほん)の選挙(せんきょ)はファクスで投票(とうひょう)でき、理容(りよう)の訓練(くんれん)を受(う)けた隊員(たいいん)がかみを切(き)るといった話(はなし)も披露(ひろう)。児童(じどう)は南極(なんきょく)昭和(しょうわ)基地(きち)での最大(さいだい)瞬間(しゅんかん)風速(ふうそく)に近(ちか)い秒速(びょうそく)約(やく)６０メートルの風(かぜ)を送風機(そうふうき)で浴(あ)びて悲鳴(ひめい)を上(あ)げたり、南極(なんきょく)用(よう)の防寒服(ぼうかんふく)を着(き)たりして、隊員(たいいん)気分(きぶん)を味(あじ)わいました。

　質疑(しつぎ)では「南極(なんきょく)ではかぜをひく？」「食料(しょくりょう)は持(も)っていくの」といった問(と)いに、秋元()さんは「ウイルスがいないからひかない」「１人(ひとり)１トン分(ぶん)を持(も)っていく。食料(しょくりょう)もくさらないから、１５年前(ねんまえ)の馬刺(ばさ)しも食(た)べた」などと答(こた)えていました。

　土居()尊()さん（１１）は「危険(きけん)ととなり合(あ)わせの仕事(しごと)をする隊員(たいいん)はすごいと思(おも)いました。自分(じぶん)だったらこわくてできません」と話(はな)しました。

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