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2023.10.15 08:42

土佐町民の絵本「ろいろい」できた! 町の営みを温かいタッチで描く ジャバラ折り全15ページ 10/18まで原画展

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絵本「ろいろい」には、表情豊かな土佐町の住民が大勢登場する(写真はいずれも土佐町土居のとさちょうものがたり編集部)

絵本「ろいろい」には、表情豊かな土佐町の住民が大勢登場する(写真はいずれも土佐町土居のとさちょうものがたり編集部)

 土佐町の風景や住民の営みを温かいタッチで描いた絵本「ろいろい」が、このほど完成した。町の魅力を発信するウェブサイト「とさちょうものがたり」編集部や町教委などが企画し、同町と縁のあるイラストレーター、下田昌克さん(56)が絵を担当。完成までに約5年をかけた力作で、同編集長の石川拓也さん(49)は「町の人たちの記憶がたくさん詰まり、子どもはもちろん、大人も懐かしい気持ちで読める」とPRしている。

「とさちょうものがたり」編集部と絵本の内容を話し合う下田昌克さん=中央(2021年12月撮影)

「とさちょうものがたり」編集部と絵本の内容を話し合う下田昌克さん=中央(2021年12月撮影)

 下田さんは2017年に同町を訪れ、住民の肖像画を描いて展覧会を開くなど縁が深い。「町の人たちが『自分たちの絵本だ』と心から感じられるものを作りたい」と考えた同編集部らが18年、下田さんに協力を依頼。下田さんは19~21年、町内の山や神社、小学校などを回りながら住民の話を聞いて歩き、絵のイメージを固めていった。

 タイトルの「ろいろい」は土佐弁で「うろうろする」の意味。町を歩く主人公が行く先々で住民と出会い、季節の行事や自然風景を楽しむ様子が表現されている。紙の原料となるカジ(コウゾ)を蒸したり巨大なサバの姿ずしなどを食べたりする住民や、懐かしいボンネットバスが走る中心部の街並みなどがカラフルに描き込まれ、人々に紛れて竜やカッパなど架空の生き物たちも登場。ジャバラ折りの全15ページで、表面に春夏、裏面に秋冬の絵を配置した。

 製本や表紙と裏表紙のシルクスクリーン印刷は、同町と大豊町の障害者支援施設が担当した。絵本は保育園児のいる家庭に配られるほか、高知市内の書店でも販売される予定。(谷沢丈流)

■原画展も開催中
 下田昌克さんが描いた絵本「ろいろい」の原画15枚が並ぶ展覧会が、18日まで土佐町土居の町郷土学習センターで開かれている。15日午後1時半からは、下田さんのトークショーも開催される。問い合わせは、とさちょうものがたり編集部(0887・72・9260)へ。

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