2024年 05月02日(木)

現在
6時間後

こんにちはゲスト様

2023.09.29 08:00

小社会 中秋の名月に

SHARE

 1926年、米国の発明家ロバート・ゴダードは、史上初の液体燃料ロケットの打ち上げに成功する。といっても人間の腕ぐらいの小さな機体で、飛行距離もわずかだった。

 宇宙ロケットがまだ空想の技術と思われていた時代。ゴダードはロケットなら月にも行けると論じたが、あざ笑う声が多かったようだ。当時の米紙ニューヨーク・タイムズも誤った認識でこき下ろしている。「ロケットは空気を押して飛ぶのだから宇宙では動かない」

 米政府でさえ彼には無関心だったというから、さぞ悔しい思いをしたことだろう。だが、諦めなかった先駆者は偉大というしかない。人類はそれから半世紀もしないうちに宇宙へ。69年には、米宇宙船「アポロ11号」の乗組員が月面に降り立った。

 その月面着陸から、さらに半世紀が過ぎ、月が再び脚光を浴びている。中国やインドが無人探査機の着陸に成功。民間機も向かい始めた。日米欧などは共同で月面調査や駐留する計画を進めている。

 アポロ時代と違うのは、科学者がさらに先を見据えている点だろう。月を拠点に火星に有人飛行へ。もう半世紀たてば人類は月に暮らし、火星にも降り立っているのだろうか。

 きょうは「中秋の名月」。大きくて明るい月をめでながら、月に暮らす未来の人類を想像するとロマンがある。そうだ、子孫たちはお月見の逆も堪能できるのかな。青い地球をめでる「地球見」を。

高知のニュース 小社会

注目の記事

アクセスランキング

  • 24時間

  • 1週間

  • 1ヶ月