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2023.09.25 08:40

30年で3割減る 高知県内のバス営業距離―明日の足 高知の公共交通を考える 【第1便】嶺北観光の挑戦(1)

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とさでん交通から路線を引き継いだ嶺北観光自動車のバス。高齢者にとって欠かせない足だ(本山町本山)

とさでん交通から路線を引き継いだ嶺北観光自動車のバス。高齢者にとって欠かせない足だ(本山町本山)

 まだまだ暑い9月下旬の昼過ぎ。四国を東西に流れる吉野川のほとりに立つ嶺北中央病院(本山町本山)から、診療を終えた90歳の男性がつえをついて出てきた。

 花壇に腰掛け、隣の大豊町に帰るバスを待つ。「若い頃はモーターに乗りよったよ。けんど、今はよう乗らんきねぇ」。バスは1日3便。「便は悪いで。けんど、バスがのうなったら、痛うても家におらないかん…。お、来た来た」

 男性の前に、土佐町に本社がある嶺北観光自動車のバスが止まった。白地に赤いラインの入った車体は、見るからに新しい。

 乗ったのは、県北部の嶺北地域と高知大学医学部付属病院(南国市)を結ぶ路線だ。もともと、とさでん交通(高知市)が運行していたが、効率化や経費削減を理由に撤退。2021年10月、地元の嶺北観光が引き継いだ。

 社名に刻まれた嶺北とは、県北部に並ぶ大豊町、本山町、土佐町と、その北に位置する大川村の4町村からなる広大な山間部を指す。面積は香川県の4割に相当するが、人口わずか9867人。過疎・高齢化が進み、この20年で6千人弱減り、今春ついに1万人を割り込んだ。…

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