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2023.09.14 14:50

【東京ウオッチ】底から放つ光、世界を開く―チンポム新作展が歌舞伎町のビルで いまのTokyoをつかむイベント情報(16日~24日)

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 王城ビルの屋上に設置されたChim〓Pom(チンポム) from Smappa!Groupの作品「光は新宿より」((C)上原俊)(提供写真)

 ◎今週の一推しイベント


 【16日(土)】


 ▽「ナラッキー Chim〓Pom(チンポム) from Smappa!Group」(~10月1日、新宿区・王城ビル。会期中はトークセッションも開催予定)


 社会的メッセージを持った作品で知られるアーティスト集団「Chim〓Pom(チンポム) from Smappa!Group」の新作展が、新宿・歌舞伎町で開かれている。1964年から名曲喫茶やカラオケ、居酒屋などを営んできた、城のような外観の王城ビルが舞台だ。


 本展タイトルのナラッキーには「奈落」の意味を込めた。「物事のどん底」を連想させるが、チンポムのエリイさんは「楽しい場として捉えた。劇場も舞台下の奈落がなければ成り立たない」。


 多様なインスタレーションを展開しており、見どころは火災のため約30年間閉ざされていた吹き抜け空間に設定した「奈落」。歌舞伎公演の録音が流れ、サーチライトを載せたセリが動く。屋上では、ビル内から放つ光が空を照らす風景と「光は新宿より」と記された看板作品が見られる。


 リーダー的存在の卯城竜太さんは「奈落から空と街をつなげようと考えた。都市を下から見上げることで、街が開かれ、世界を舞台として見立てられる」と話した。



 ○そのほかのお薦めイベント


 【16日(土)】


 ▽「モス越」(~19日、中央区・銀座三越新館9階 銀座テラス/テラスルーム)


 銀座三越とモスバーガーがコラボレーションし、デパ地下クオリティーのハンバーガーを銀座三越新館で販売している。三越の創業350周年を記念したイベント。


 モスバーガー商品開発担当と銀座三越の食品バイヤーが8カ月にわたり試行錯誤を重ね完成させた「銀座テリヤキバーガー」は注目だ。黒毛和牛すき焼きの「浅草今半」と築地の卵焼き店「つきぢ松露」、漬物の老舗「銀座若菜」のトリオによるライスバーガーも。


 銀座三越店長の榎本亮さんは「普段百貨店に来ない方にも、これを機に足を運んでもらいたい」とコメント。モスフードサービスの開発担当者も「デパ地下から生まれた新しい食の体験を味わえる」と話した。


 ▽「展覧会『山田寅次郎展 茶人、トルコと日本をつなぐ』」(~11月19日、渋谷区・ワタリウム美術館。関連イベントも随時開催)


 1892(明治25)年にオスマン帝国(現トルコ)に渡り10年以上滞在、トルコと日本の交流の架け橋となった茶人で実業家の山田寅次郎に光を当てる展覧会が、神宮前で開催されている。トルコ共和国建国100周年の記念企画となる。


 寅次郎は10代で茶道の宗☆(ギョウニンベンに扁)流家元の養子になった。26歳の時にトルコへ渡ったきっかけは、1890年に和歌山県沖で起きた同国軍艦「エルトゥールル号」沈没事故だ。


 本展では犠牲者遺族を思った寅次郎の義援金活動などを、映像を通して学べる。義援金を渡した後も滞在を続けたイスタンブールでの生活を伝える著書「土耳古画観」の絵もアニメーションで紹介。深くて面白い、日本ともちょっと共通点のあるトルコの多様な文化を発見する機会にもなる。


 キュレーターの和多利月子さんは「オスマン帝国の世界に迷路のように入り込める展示会場を楽しんでほしい。困難でも好奇心を持って行動する寅次郎の生き方も感じられると思う」と話した。


 ▽「第32期 子どもの本の学校 落合恵子講演会『土に種子を託す』」(16時、武蔵野市・クレヨンハウス東京店。満席のため、オンラインでの受講のみ受け付け中)


 12月に刊行される翻訳書籍「ママたちが言った」の発売に先駆け、作家の落合恵子さんが吉祥寺で講演会を行う。


 同書はアフリカ系米国人の子どもたちが家族から教わる「してはいけないこと」を紹介。その教えは不自由にも感じるが、差別や偏見による暴力から身を守るために覚えなければならないと少年の視点で語られている。


 米国だけではなく、日本や各国で弱者の人権は軽んじられがちだ。会場では落合さんが「人権の大切さ」を語り、「差別や偏見」が対岸の火事でないことを共に考える。


 【22日(金)】


 ▽「marquee club 65th anniversary EVERYONE WAS HERE.」(~10月7日、中央区・日本橋三井ホール)


 65周年を迎えるロンドンの伝説的ライブハウス「マーキー・クラブ」と英国ロックの歴史を“没入型映像”で振り返る特別展が、日本橋の「イマーシブミュージアム」で開かれる。


 同クラブは1958年に英音楽業界の大物が設立。64年以降はロックスター誕生の場として重要な役割を果たしてきた。


 会場では、ザ・ローリング・ストーンズ、ザ・フー、ジミ・ヘンドリックスやデビッド・ボウイさんらロック界のレジェンドが巣立った当時の雰囲気をよみがえらせる。マーキー・クラブのアーカイブ映像の没入型での披露は世界初という。


 プロデューサーの野口貴大さんは「若き日のストーンズの演奏をリアルで見るような感覚を持てる。地方での開催も広げていきたい」と語った。

(c)KYODONEWS

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