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高知新聞PLUSの活用法

2023.07.01 16:26

通信の安全網構築、道半ば KDDI大規模障害から1年

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 KDDIが61時間にわたり起こした大規模通信障害の発生から2日で1年になる。多様な機器やサービスがインターネットにつながるデジタル化の進展で、1事業会社の通信トラブルが社会を揺るがせた。業界全体で被害拡大を防ぐ安全網がない脆弱性があらわとなり、再発防止策の構築もまだ道半ばだ。


 障害は昨年の7月2日未明から発生した。110番を含む緊急通報すらできず、一部銀行ではATMが使えなくなった。地域気象観測システム(アメダス)のデータ配信も止まり、物流に支障が出て社会問題化した。総務省によると、音声通話は2316万人、データ通信は775万人以上に影響が出た。


 発端は機器のメンテナンス作業に伴う設定ミスで、復旧に手間取り情報周知も後手に回った。トラブルを最小限に抑える仕組みを業界で整備していなかったことも被害を拡大させた要因だ。


 非常時に他社の回線を利用できるようにする「ローミング」の活用案は以前からあったが、新たな設備負担への抵抗感が強く頓挫。その後も業界や総務省が一丸となる機運は生まれなかった。

(c)KYODONEWS

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